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C6.3 足場固め ― 3 ― 土の魔導

「時に魔王君、君を呼ぶとき僕はこの呼び方で良いのかな?」


「特に気にしないから好きに呼べば良い。」


「じゃあ!だーりん!」


「却下だ。」


「ええー!?好きに呼べって言ったじゃん!

 前言撤回は認めないからね!だーりん!」


ぐぅ・・・頭痛い・・・。

デスロードに視線を送るも、さっと顔を逸らされてしまった。

裏切り者め・・・。


「時にさぁ、だーりん。

 この城って魔王の城にしては貧相じゃない?」


びくっ、と体を震わし、ギ・ギ・ギと音を立てそうな感じで頭をこちらに向けるデスロード。


「あー・・・ははーん?君の城だったのかぁ。

 駄目じゃないか、主にはもっと立派な城を用意しなきゃ。」


「お言葉ですがこれでも貴族の城並には御座います!」


「はいはい、そうですねー、『弱小』貴族の『別荘レベルの』城並にはございますねー。」


「ぬぐっ!」


睨みあう両者。


「言葉を返すようだが、目立つ城を構える気などさらさら無いぞ?

 何で対外的に威圧感を持った城を構える必要がある?」


「住まう者の格だよ、格!」


「ぬっぐ!」


一度は助け舟を出されて持ち直したデスロードが、再び悶絶する。


「配下も増えてきたのに、そいつらには城の外にでも住めって言う事かな?

 すでにもう手狭だよねぇ?」


「はうっ!」


「・・・その辺にしておいてやってくれないか?」


「はぁ~~い。」


「・・・・・・」


色々大ダメージを受けたらしいデスロードはがっくりと蹲っている。


「そもそも言うだけはただだろう。

 既に建っている城に向けて放って良い言葉ではないな。」


「そーこーでーだよ!

 うちの子達を動員して、この城をこのまま拡張しませんか?って言うお話があるんだけど!?」


「「ほお?」」


拡張話に復活したらしいデスロードと言葉がかぶる。

ここで二人揃って詳しい拡張工事の話を聞く。

が、かなり専門的な内容に、理解の半分も追いつかない。

基礎がどうとか、耐震がどうとか、耐マナがどうとか・・・。

それでも一応一通り説明を終えた闇エルフ長が問いかけてきた。


「どうかな?」


「どうですか?主。」


「仕組みに関する理解は及ばないが、要は私にマナ貯蔵庫の役割をしろとのことだよな?」


「そういうことだねぇ。」


「それ位は構わないぞ。」


「うふふふふ・・・そう言ってくれると思って、既に用意してあるのだよ!」


闇エルフ長が床をコンと蹴ると、その近くの床がすっと持ち上がり、真っ暗な空洞が顔をのぞかせた。


「「・・・・・・」」


勝手に工事を進めていた闇エルフ長に言いたいことがないわけではないが、手間を省いたその手腕は嫌いではない。

・・・デスロードは言いたいことが山ほどありそうだけどな。


・・・

・・


この日、魔王城は外郭に二回り、地下に城の10倍分のスペースを確保する事ができた。

勿論こっそり解析をかけて、この土の魔導を扱えるようにしておいた。

・・・んだけど、理論が分からないと地下への拡張は危なそうだから結局使い道は無かった。


闇エルフ大活躍中

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