C6.appx1 闇エルフの長
― 闇エルフ長視点 ― エルフの秘術解析後
くふっくふふふふっ・・・。
駄目だ・・・嬉しさを押さえ込めないよ・・・。
うふっ・・・あははっ・・・。
駄目だ・・・駄目だ駄目だ・・・。
欲しくなってきちゃったよ・・・!
でもそうなると、いよいよ解散かなぁ。
みんなを集めないとね・・・。
・・・
・・
・
「さて・・・皆に集まってもらったのは他でもない。
そろそろこの一団を解散しようと思うんだ。」
「例の魔王殿ですか?」
最も長く仕えてくれている、いわば僕の参謀のような子が、皆を代表して僕に質問する。
「そうだよ。」
「いつもの、ですか?」
「そうとも言える。」
「では解散する必要は無いのではないですか?」
「何で?」
「我等は貴方に憧れ、貴方の美しさに見惚れ、貴方の生き方を愛してついて来た者達だからです。
今までに別れていった者達とは違うのですよ?」
「そうだね・・・でも今回はちょっと違うんだな。」
「どう・・・違うのですか?」
「僕がねぇ・・・彼に惚れたからさぁ!」
「・・・それも、以前に経験済みです。」
「んふふ・・・ちょっと違うんだよ。」
「?」
「僕はねぇ、女の子に生まれなおして、あの子の恋人になりたいのさっ!」
「「「「「 !!!!!! 」」」」」
「あっ・・・えっ・・・なに?・・・を?」
「彼がさあ、可愛いメイド達を侍らせていたじゃない。
その仲間に加わって、一番近くで彼をからかいたいのさぁ!」
僕は自分の身を抱きしめ、メイドになった僕を見る彼の目を想像してみる。
う~~~ん・・・全く想像できない!
彼は女の子には興味あるのだろうか?
あっはっは!あんな美しい娘達に手も出してない彼の興味は何処にあるのか?想像つかないなあ!
もしかして男の子の方が好みかな!?・・・いや、それは無さそうだったなぁ。
うちや黒の子達には美少年も多いけど、興味を惹かれたように感じなかった。
「め、盟主様!」
「・・・なぁにぃ?」
楽しい妄想を中断させた側近君に無表情な顔を向ける。
僕が無表情になる時、非常に何か ―今回の場合は怒り― で昂っている事を皆は知っている。
だから彼に怯えの色が走るが、さすが側近、直ぐ気を取り直して言葉を続ける。
「彼への懸想とは、本気の本気で惚れたということですか!?」
「ん~~~・・・まだわかんない。
だから直ぐ近くで観察して、からかって、行く末を見極めたいなぁって。」
そしてどんな風にからかってやろうか、妄想を膨らませる。
・・・ああ、楽しいいいいい!
「「「「「・・・・・・」」」」」
暫く妄想の世界を楽しんだ後、
「だから君達へは最後のお願いをしようと思う。」
「さ、最後等と仰られないで下さい!」
巫女の一人が縋りつくような勢いで前に出てくる。
・・・うん、この娘が良いかな?
「じゃ、君に決めた。」
「・・・へ?」
「僕の最後のお願いを君に叶えて欲しいんだ。
お願いできるかな?」
顔を真っ赤に染め上げた巫女の頬に手を添え、腰を抱き寄せながら囁く。
「あう・・あ・・わ・わた・・・私は・・・」
「お・ね・がい♪」
・・・
・・
・
こうして僕は・・・女の子に生まれ直したのさっ!
まってなよう~魔王君っ!




