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C5.17 勢力拡大 ― 17 ― 獣人の娘達

「デスロード、色々言いたいことがあるのだが。」


「最初から主の偉大さを知っていては、押しつけらるのが2人で済みはしませんでしたぞ?」


「むぅう・・・!」


「「・・・!!」」


かなり不機嫌に唸ると、獣人の村からの同乗者2人が縮こまる。


「あ、いや、お前達を責めているのではない。

 こう・・・な、やり場の無い憤りと言うか・・・。」


「それは言葉からしても怒っていると言うのですよ、主。」


「お前なあ・・・」


全く味方をしないデスロードと、竦みあがった娘達。

狼獣人な族長の娘は出会った時の気丈さが消え、特に私のマナを感じ取った後からは怯えまくってもう一人の娘にすがりついている。

もう一人の牛の獣人の娘は、族長の娘の頭を抱いて同調するように怯えている。


でも牛の娘、さっきまで結構普通にしてたんだけどな・・・いや、若干ぽやんぽやんしてたか。

じっと見つめていると、牛の娘は表情を緩めてふっと笑いかける。

ああ、狼の娘に合わせてるのね。

そしてそれを見て何やら納得顔のデスロード。

・・・嫌な予感しかしない。


「・・・もう良い。

 ところで城の方は変わりないか?」


デスロードのイモータルズがそれぞれにあった方法で城を警備している。

イモータルズ同士には ―特に創造者と被創造物には― リンクが存在していて、離れていてもある程度双方向的に通じるらしい。

これは私と眷属との間には無いものなので少々羨ましい。

恐らく私に分かるのは、眷属が離反したとか死亡したとかに代表される絆の消失か。

まだ経験が無いから断言はできないが。


「そうですな・・・ふむ・・・。

 主、我らが城は相変わらず健在です。」


「そういうことじゃねえわ。」


「主の城は主の帰還をお待ちしておりますよ。」


「・・・わざとか?わざとだろう?」


こういう時のデスロードは何を言ってもはぐらかすので聞くだけ無駄だな。

何か絶対あるんだろう。


「それはさておき、お嬢さん方。

 主にお仕えすることが決まった時、一族から何か仰せつかっておりますか?」


「あ、え?あ・・・あの・・・。」


狼娘はまだ立ち直ってないな。


「そうですねぇ・・・やれるチャンスがあれば押し倒せぇ、と言われておりますぅ。」


「ええっ!?」


「ええ~?村長も同じこと言ってたでしょう~?」


「そうだけど・・・っていや、そうじゃなく!」


「ほっほ、このデスロード、心の底より応援申し上げておりますよ。」


「やめろ、このろくでなしのくそ爺・・・。」


もう頭抱える以外にできることが無い・・・。

帰りたい・・・あ・・・帰っても“何か”絶対あるんだったな・・・。

もうやだ・・・。


そして猛スピードで揺れない馬車は帰路を急ぐのだった。


昼に上げる予定と言いながら・・・。

予告はしないようにします。


次回更にカオスに。

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