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C5.appx5 獣人村でのデスロード

― デスロード視点 ― 魔王、宴に招かれた後


「おや、あんたは魔王様・・・だっけ?についていかなかったのかい?」


「私は食事の必要もありませんからね。」


「ああ、不死者なんだっけか。

 じゃあどうしよう、あんたには何を持ってきたら良いかね?」


「酒ならば飲めなくは無いです。

 先祖に供えたりするでしょう?」


「えええ?それと一緒なのかい?」


「はは、冗談ですよ。」


「は?え?ああ、冗談か!」


ふふ、人間だった頃、こんな風に他人と話す事はしませんでした。

イモータルズとなった影響なのか、これはどんな変化なのでしょうね。


「そういえばクーシーに聞きましたが、帝国の少年兵とは王子であったとか?」


「ああ、そうなんだよ。

 大将は若いくせに滅茶苦茶強くてな。

 俺達は誰も敵わなかったんだ。」


「獣人が?人間に?勝てない・・・ですか?」


その獣人は晴れやかな笑顔でうなずく。


「俺は熊の獣人なんだが、獣人化してんのに腕相撲で負けちまった!」


「なんと・・・。」


「あれがアマゾネスの女王との間に生まれたお子なんだろうな。」


「そうでしたか、それで合点がいきました。」


アマゾネスはこと戦闘に置いては右に出るものが居ない女系集団である。

多くの部族の血を引き込む一方、生まれた男は外に出して血縁関係を築く道具とし、女はそのまま部族に残り武を磨く。

中でも女王は最強の戦士で、その血を引く王子なら規格外でも不思議は無い。


「この村の俺達はあの方に忠節を捧げたんだ。

 だからこの村が、お前さんの主のものになることは無いんだ。」


「恩がおありなのですね。」


「戦禍に塗れた国境付近に置いて助け出される可能性の低かった獣人達。

 その俺達をこの村に匿ってくれたのは王子の部隊だった。

 だから俺達戦士は彼のものなんだ。」


「そうでしたか・・・。

 しかし王子の直々の配下である貴方達が、帝国兵に襲われるかもしれない状況とはおかしくありませんか?」


「帝国が諸国の束ねる体を成す以上、帝国内にも表面化していない反帝国国家があってもおかしくないのさ。

 帝国の分裂を図るのに、こういう獣人の村はうってつけなんだろう。

 王子がその偽装帝国兵を斬ったとして、その帝国兵は何処の所属か。

 仮に新帝国派の国のものだったりしたら?

 要は揺さぶりさ。


 ま、あんたが喰っちまったし、骸も使うってんで表沙汰にならんが。」


まぁ、帰ってこない兵がいる!等「犯人は私です!」と声高々に喧伝する馬鹿は居ますまい。


「聞くからに難儀な話ですな。

 所で戦士が王子のものだとすると、我が主は何を貢がれるのでしょうか?」


「戦士以外となりゃ、妙齢の女子ってことになるわな。」


「左様ですか。」


神妙な面持ちで語る彼からは悲愴感は無く、貢物の話が無事済むよう願う祈りに似た表情が見て取れました。


主は・・・恐らくは厄介な貢物を押し付けられているでしょうから、私がこんな風に楽しげに語らっていた、等と聞けば不機嫌になられるでしょうな。

何かでフォローしないといけませんね。


貢物と王子のお話の補完です。

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