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C5.11 勢力拡大 ― 11 ― 対面

昼は早いながらも貧乏貴族の馬車、夜は命を狩る幽鬼の駆る馬車として、昼夜問わず高速移動を続けていた。

途中、獣人の村の族長の面会申し入れの報も受けた。

デスロードは満足気だが、あれらは厳密には魔族ではない。

陣営に取り込めるかは微妙な気がする。


少しイレギュラーはあったものの順調に旅を進め、ようやく目的地の岩山が見えてきた。


「そろそろ目的地が見えてきたようです。」


「話にも飽きてしまっていたからな。

 素直に喜ばしく思うぞ。」


・・・

・・


岩山に到着し、馬車で近付ける所まで近付いたものの、流石にこれ以上は無理と言う所から徒歩で近付く事にした。

またへんぴな所に隠遁したな・・・ってだからこそ良いのか。


「お前は相手がどういう元・魔王か聞いているか?」


「彼らが覚えておりませぬ故分かる事は少ないですね。」


「伝聞とかもか?」


「元々力を誇示することを嫌う方だったようですので。」


「理由は違うがうちと似た様なものか。」


等と話しながら進み続け、くだんの元・魔王の住まう洞穴に辿り着く。


「ほっほ、何やら賑やかだのお?」


奥より好々爺然としたよぼよぼの老人が進み出てくる。


「はて?ここは元・魔王の住む洞穴と聞いたのですが?」


「・・・デスロード。」


私が思いがけず低く強い口調で名を呼んだので、デスロードは驚いてこちらを見る。

成程・・・馬車の中で奴が言っていた強者のマナと言うのはこういうものを指すのか。


「その方が隠遁されている元・魔王様だ。」


「ほっほ!お主はわしが怖いと見える!」


ああ、もう、怖いなんてものじゃない。

デスロードの言葉を借りるならいつでも消される恐怖しかないぞ!


「ほっほ・・・余りからかってやるのも悪いな。

 わしの住処へようこそ。」


元・魔王が手を一振りすると、小さく見えた洞穴が巨大な口を開いた、山に出来た横穴となる。

そこにはその穴を埋め尽くさんばかりの巨躯の竜が横たわっていた。


・・・古竜か!


「なぁ・・・古き竜の血族が魔王・・・!?」


デスロードが仰け反る。

流石に相手の強大さが理解できたらしい。

既に我々の強さを測る範疇を超えてしまっている。


「エンシェントドラゴン・・・確かにその最弱の一頭ではあるよ、わしはな。」


最弱・・・。

それで私の遥か上の存在というのはどうだ?

笑えもしないぞ!


「ふふ・・・お前達は古竜がどれほど巨大かを知らない。

 わしはほれ、小さいのさ。」


そういう彼の大きさは・・・小さな丘ほどもある。

この巨大な岩山と比べれば十数分の1程だろうか。

どんな物差しだったならば彼を小さいと言えるのだろう!?


「本当の古竜とはこの岩山位は大きくないとね。」


・・・随分と馬鹿げたでかさの物差しだった。


古竜を数値化すると2000クラスです。

デスロードが主人公を量り切れていない部分で、主人公は若干支配を免れています。

ちなみにこれで、過去の手下達に力を渡し終えた後の数値です。


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