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C5.10 勢力拡大 ― 10 ― 旅の暇潰し、その4

「次は主の番ですな。」


「・・・ふむ。

 お前達にとって、私はどう見えている?」


「難しい質問ですね。」


デスロードは腕を組み考え込む。

私も魔物となっているので多少は分かっているつもりだが、仕える側と従える側では見え方も違うだろう。


「まずマナ・オドの話からでも宜しいでしょうか?」


顎をしゃくって続けろと促す。


「まず私の場合、生前・・・と言うのでしょうか、あの頃の私は通常の人間の持てるオド≒マナの量を10とした時、精々20と言った所でしょうか。

 そうです、優れた魔法使いなら優に届くレベルでしかなかったのです。

 が、今は200と言う所でしょうか。

 これも全て主のお陰です。」


人間は扱えるマナ≒オドの量が劇的に変化したりはしない。

勿論魔法に携わる職種はある程度の鍛錬で増やす事は可能ではある。

そうしなければ扱えるものも扱えなかったりするのだから。


「そうか、良かったな。

 私の場合で・・・本を手に入れる前で30、入れた後で60位か?

 そんな風に考えた事がなかったから曖昧だが。」


「30??そんなはずは無いでしょう?」


「私の興味の主な部分は研究に注がれていたのでな。

 自身の向上等微塵も興味なかったのだよ。」


「・・・」


デスロードが訝しがるがこればかりは事実だ。

オドに置いては大した魔導師ではなかった。


「過去はどうでも良い、私を含め、他の者達も数値化してみてくれ。」


「かしこまりました。

 犬猫で特に優秀な者達が25でほぼ同等。

 筋肉ズで140と言った所でしょうか?

 ・・・私との差が倍以上離れているわけではないので、私には怯んだとしても抵抗していたでしょうね。」


ふむ、やはり数値化すると実力が分かりやすいな。

ここに扱う魔法などが加わると数値通りではなくなるだろうが。


「で、主ですが・・・800を超えています。

 私では正確に量り知る事ができません。

 差がありすぎるのです。」


800以上・・・か。


「差があるとどうなる?」


「我々魔族は満ちるマナと自身持つマナとが、息をするように常に入れ替わっています。

 そして強者から漏れ出るマナを取り込んだ瞬間、抗えない従属感に縛られます。

 抵抗出来なくは無いですが、実力差はあからさまにあるので無意味に思うでしょう。

 抵抗か死か、そういうものです。


 主は自分がどう見えるか?と聞かれましたがそうですね、敵味方分けて説明します。

 敵として見たのだとしたら、恐らく一瞬で消し飛ばされる事を覚悟しなければならない威圧感、具現化した死の象徴と見えるでしょう。

 味方として見たら、偉大なる王にみえるでしょう。」


興味深いな。


「我々は主のマナの下を長く過ごしているので、別の強者と遭遇しても従属下に置かれる心配は無いでしょう。

 ただし、その者が遥かに主を凌駕し、かつ、その者が望んでしまったらその限りではありません。」


魔族の強き者にかしずく特性と言うのは、こういうことを指しているのだな。


ここ数回は説明回ですね。

でも世界観と言うのは必要だと思うので、退屈に感じてもご辛抱下さい。


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