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C5.appx2 犬猫達の準備

― クーシー視点 ― 準備中


「相互評価!特に頑強な者を選別!吠えろ!クーシー!」


 ウォオオオオオオオオオオオオオオオンンンン・・・


方々で我等の仲間が吠え始める。

この吠え合いによって様々な情報をやり取りする。

猫達は自由さによる広がりで、我等は群れ単位の遠吠えで。

それぞれにそれぞれの良さがあるが、情報収集において、人の社会に苦も無く溶け込める猫達には敵わない。


だから戦闘に絡むような事柄に関して、猫達に後れを取るわけにはいかない。


「長、話がある。」


「何用か?」


匂いで近寄って来ていたのは知っていたので振り向きもせず用件を聞く。

魔王様のメイドにと、差し出している娘だ。

見目も優れているが、これでいて優秀な戦士でもある。


「メイドの中に不審な者が混じっています。」


「!!!馬鹿者!何故もっと早く言わない!」


「一つ、害が無い事。

 一つ、先輩を差し置いてでしゃばれない事。

 一つ、つい先日発覚した事。」


「むぅ。」


もう一つ付け加えるならこの者、クーシーの心意気を良く理解している。

猫を立てているのか。


「それでお前の方は準備は済んだのか?」


「現場から離れた私がここででしゃばるような事があると?」


「・・・無いな。」


優秀なんだがとっつき難い娘だな・・・。

猫と相談するか。




― ケットシー視点 ― 準備中


「ふむ・・・ふむ、それで良い。

 ではそのように手配しろ。

 あ、例の人の国に居る同胞には密に連絡を取って置け。」


「はっ。」


情報網は日々広がりを見せている。

権力に縛られたい者、物欲が著しい者、家族愛の強い者、我等ケットシーはそれこそ一人一人性格が違う。

その中でも絶対にあるのが同胞愛。

これだけはどのケットシーも持っていてくれている。

それこそがネットワークの拡大を助けてくれているのだ。


「魔王様の遠征とも言える今回の旅、ほんの些細な危険もあってはならん。」


魔王様・・・初めてお会いするまでは得体も知れぬどこぞの人間風情だった。

お会いして分かった。

この方には尽くす価値があると!いや尽くさねばならぬと!

そう・・・私は権力に縛られたい者と言えるな。


「にゃあああああああああ!」


「うおわあああああ!何だ!」


感慨に浸っているとメイドに差し出した娘達が後ろに立っていた。

片方は叫び声を上げて。


「メイド仲間に変なのがいるにゃ!」


「妙な喋り方をしよって・・・普通に喋れば・・・って何だとぉ!

 何時!?何処で!?誰が!!?」


「うにゃっ!最近!うちらの周りで!わかんないにゃ!

 ・・・だって犬に化けてたんにゃ。」


この騒ぎの中、更に犬の長が顔を出す。


「すまないが少々相談がある・・・丁度そのことで。」


メイド達の・・・魔王様の近辺で何が起こってるのだ!?


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