C4.appx2 下賜
― デスロード視点 ― 魔導師捕縛後
第3の魔本の魔導師、星は2だったようです。
さて、このごみ・・・コホン、魔導師はどうしましょうか。
「随分貧相な姿になりましたな。
生きながらにゾンビと言われるだけの事はありますね?」
「僕をどうするつもりだ・・・。」
「僕?はて?あの時の一人称は俺ではなかったですか?
まぁ、貴方の事などどうでもいいのですけどね。
主にはある程度気は晴れた、と言いましたが・・・我が子を砕かれた恨みがあれごときで晴れる分けねえだろうが、ああ?」
「・・・君こそ色々崩れてるぞ。」
もはや何の表情も感じられない干からびた顔にも、若干の呆れがみてとれました。
少々不愉快ですな。
「生きながらにゾンビな貴方を、私は生きながらにイモータルズに変生させようと思っています。」
「ふん、そんなことが出来ると思っ」
「残念ですが貴方のマナを取り込み循環させる器官は主が変性させており、一般人以下です。」
「・・・・・・」
自分の体内の変化を探っているのでしょうか?
少々黙り込んだ後、目を閉じて
「そのようだ。
マナの多さで対抗はできない・・・が、抗えるかどうかは別だろう?」
「仰る通り、抵抗は知識でもって出来るでしょう。
体に侵食する魔導の気配を変性させたりすることでね。
ああ、そうそう。
この部屋では飲食と睡眠を摂る必要が無いそうです。
それどころか死ぬこともできないとても優れた牢獄なのです。
元々は主が拷問用にと作成した部屋を、私のためにも用意してくれたのです。」
「・・・・・・」
それでも表情を変えない魔導師に少し気分が損なわれる。
「・・・つまり」
「・・・?あ・・・ぎゃあ!・・っぁああぁぁ・・・!」
彼に触れて生気をごっそり抜き出す、と言っても雀の涙ほどもありませんが。
「昔を思い出せたでしょう?
まぁ崖っぷちに居た所を突き飛ばし、指一本で落ちずにいるような状況にしてあげましたが。」
既に声にならない叫びをあげ続けるミイラがいるだけになりましたね。
色々な負の感情に満ちた顔でこちらを見ているようです。
「更に貴方に変生の魔法陣を体中に書き込んであげます。
ゆっくりと精神を侵食される気分を味わって下さい。
生きるだけで精一杯の状況で抵抗できるなら頑張ってくださいね?
貴方が苦しみに苦しみぬいたその先に、私の気はようやく晴れ、代わりに私の可愛いしもべが誕生することでしょう。」
キイイィィイアァァァア・・・
振り絞るような掠れた叫び声を心地よく聞きながら、拷問部屋を後にしました。
― 魔王視点
「やっぱりあいつ、怒らせると怖いな・・・。」
こっそり様子を伺っていたが、あの妙な叫び後で全部察せれてしまう。




