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C3.appx2 第一回眷属会議

「司会進行は眷属筆頭の私がいたします。」


デスロードが有無は言わせないとばかりに威圧するが、そもそもそういう役を好んでやる者は眷属の中にはいなかった。


「新生された魔王様について、我々で色々と情報交換をしておきましょう。」


「そもそもどういった経緯で魔王様になられたんでヒヒン?」


「我々は新参者なのでそこら辺を知らなかったりするでフシュルル。」


デスロードは新参者、付近を荒らしまわっていた元暴れん坊のミノタウロスとケンタウロスに、未だ干からび切っていない目を向ける。


「ふむ・・・私は元々腕だけは良い、しかし扱えるマナの量が少ない魔術師でした。

 貴方達が迷惑をかけ続けていたケットシー達とは懇意の中でしてね。

 彼等からは魔族に転生し、自分達の主となって欲しいと何度かお誘いを受けていました。


 しかし元の器が小さい事もあって、転生となるとかなり大掛かりな術式が必要となります。

 だからすぐに転生とはいきませんでした。


 そんな折、古代の知恵を手に入れられた人間だった頃の魔王様が、私を実験台に選んだのです。」


「「「・・・」」」


これが眷属一同に何とも言えない雰囲気をもたらしてしまった、が、当のデスロードは意に介さずそのまま話を続ける。


「私も抵抗こそしましたが、向こうは器も技術も素質も何もかもが格上、奥の手を使う以外ありませんでした。

 しかしそれは横槍が入って不発に終わります。

 その横槍で魔王様は酷く傷つき、私も何が起こったか分からない恐怖で、緊急脱出用で使い捨ての転移魔方陣を起動せざるを得ませんでした。


 転移後、多少冷静になった私と考えのまとまらない魔王様がいました。

 ここで私は魔王様に提案をしました。


 『魔王になってみないか?』と。


 元より私など足元にも及ばない程の資質の持ち主。

 それが魔王になるとどうなるかという計り知れない興味。

 ・・・私は自分がそれまで興味を注いできたことの小ささを感じずにはいられませんでした。」


デスロードは息を飲んで話を聞きかじる眷属を前にその時の余韻に浸る。


「しかし、魔王様はどのような手段で魔王様になられたんでヒヒン?」


「簡単にはなれるもんではないでシュルル。」


「いえ、非常に簡単でした。

 あの方の研究はマナを本質を知り、根源へと至る道を知ることでした。

 元々器は大きかったのですが研究に必要ないからと、必要以上に増やさなかったそうです。


 あの方が魔王になったのはそれを必要以上に増やす、ただこれだけでした。」


一同は絶句したのち、各々否定的な見解を口にするが、既にそこに存在してしまっている。


「とんでもないお方でしょう?」


デスロードの締めの言葉に、誰も異を唱えなかった。



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