C3.1 仕返しと捕獲と ― 1 ― 戦闘開始!
例の嫌がらせ作戦は2週間たっぷり続けた。
もっと短くてもよかったのだろうが、デスロード曰く、
「精神は削れるだけ削ってしまいましょう。」
とのこと。
あいつあれで容赦ないからな。
とはいえ、そろそろ頃合いだろう。
ようやく煮え湯を飲ませてくれた御礼をしてやれる。
同じ魔本の魔導を持つ相手、反撃を警戒するに越したことはないがどうすべきか?
デスロードを連れて行くのは決定事項だ。
最大戦力で追い詰める必要がある。
暴れん坊どもは・・・残して行こう。
今更裏切らないだろうが、実力を正確に把握していない状態で何かが起きてしまいました、ではシャレにならん。
クーシー・ケットシー混成部隊を連れていくことをためらう必要はない。
危険な役目だが混戦時に攪乱してもらう。
「・・・私は囮として機能するでしょうか?」
「・・・どうかな。
普通の魔導師相手なら手に余る存在だとしても、奴は私と同じ本の持ち主だ。
お前には最大限の防御は付けておくが、それでも万全とは言い難いな。」
「無駄な犠牲になるかも、ですか?」
その可能性を否定はできない。
だが・・・どうしても連れて行く必要がある。
私の考えが正しければ恐らく・・・。
結局デスロードを伴って、星4の魔導師の下へと赴いた。
当然色々な対策を考えて、道中思いつく限りの予防の魔導を付与しておいた。
・・・
・・
・
「軽く、不死者どもを呼び起こして挨拶してみましょう。」
デスロードはそう言うと、来る途中に目星を付けておいた死体達を呼び起こし、魔導師の住処へと放った。
暫くすると、魔導師の住処からは例の閃光の魔導が四方へと放たれる。
生者に対してのみ有効である魔本の魔導から考えれば、やはり何かしら罠を張っておいたのだろう。
残念ながらこの距離では「解析」は使えない。
直接目にしているわけではないからな。
暫くすると、魔導師は崩れた己が住処から這い出てきて、こちらを睨みつける。
かなり目が血走っている。
ここ数日ろくに寝れていないのだろう。
「おのれ・・・やはりおまえか!
相も変わらず小馬鹿にしくさりおって!」
「お知り合いですかな?」
「・・・知らん。」
「知らん・・・だとお!」
と言われても本当に心当たりがない。
こちらが恨みを抱いている相手に、逆に恨みを抱かれているとか、さっぱりだ。
「ようやく来やがったか・・・って何だ!?その在り様は!
魔王・・・か?魔王だと!?ぬううううう!
おまえはそうやって事も無げに何でもこなすのだ!
大魔法学院時代も今もいつも!目障りな奴め!」
何だこいつ・・・。
しかしやはり何も思い当たらない。
記憶を一生懸命掘り起こしていると・・・
「はぁ~~~~もういい・・・消えろ。」
奴は魔本の魔導を練り始めた!




