C2.3 情報収集とか色々 ― 3 ― 相談と企み
「お呼びでしょうか?」
「意見を聞きたい。
我等を ―恐らくは私を、だが― 襲った奴を見つけた。」
「・・・あの時の光線魔法ですか。」
デスロードは多少干からびたその顔を歪ませる。
私と同じ魔法をその身で体験したその記憶は心地良いものではないだろう。
「正攻法で一気に叩き潰すのもありだろうが、お前ならどうするか聞いてみたい。」
「そうですな・・・奴の近くで魔導を使ってすぐ離脱を繰り返す、というのはどうですかな?」
「・・・苛立たせるのか。」
「それも少しずつ奴の住処に近づいて行くようにすれば、徐々にその意図を理解するでしょう。
上手くいけば、曲解してくれるかもしれませんな。」
「・・・面白そうだな。
魔導の対象は・・・ケットシーにするか。
あの者たちも魔法を使う。
生物を対象に1度しか使えない欠点はあれど、彼等の数は多いから何度でも挑発できる。」
話し込んでいると丁度そこへ先程とは別のケットシー達が戻ってきたと報告があった。
「魔王様!ただいま戻りました!」
心なしか、誇らしげに胸を張っているように見える。
「我等ケットシー、別の情報網の協力を得ることに成功しました!
つきましてはその者達にも、魔王様の眷属になるお許しを頂きたく・・・」
「許可する。
それと相談だが、私の敵が見つかった。
お前達には害が及ぶことはないので、わが魔導の対象者となってほしい。」
「ま、魔王様の魔導ですか?
・・・わかりました、勇気あるものを見繕っておきます。」
「助かる。
それとケットシーの情報網に関する同胞達の処遇はお前に一任するのでよろしく頼む。」
「ありがたき幸せ!
・・・あ、それと!
魔王様のご指示通り、ここ最近で行動がすっかり変わった魔導師を見つけることに成功しました!」
やはりいたか・・・お調子者が。
助力への感謝と有用な情報に気を良くして目の前の猫を撫でたくる。
猫は喉をごろごろ鳴らし続け、解放された後も暫く毛並みがもみくちゃ状態のまま、ふらふらと退室していった。
この一件でケットシーの情報網が、小規模から中規模へと拡大した!
★星の数は不明ながら、それらしき魔導師の情報を得た!
「これで例の作戦は決まったも同然ですな。」
「あの魔導を放った奴が単純であることを祈ろう。
それより・・・」
「それより?」
「お前案外意地の悪い作戦を立案するなぁ?」
「駄目でしょうか?」
「いや、これからはまずお前に相談しよう。
どうも研究以外の事は苦手だったのだと分かり始めてきたからな。」
デスロードはその呟きには反応せず、ただ軽く頭を下げてこちらを見つめていた。
沈黙は金・・・いや美徳だったか?




