序章
「終わりの世界」それがこの世界の名だ。
神々が戦争をし、この世界は一度終わってしまった。
全ての生命が絶滅したとき、
そこから新たな神、ジョーカーがこの世を創り出した。
そこには、新たな生命に溢れ、豊な自然に恵まれていた。
もう戦争が起らない、平和な世界。人類の到達点。
それがこの終わりの世界だ。
はじまりの村。そこには、2人の少年が暮らしていた。
一人は、イチリ。もう一人はショウゴ。
イチリは、エースは、勇者の生まれ変わりだとされている。
イチリはメシアに。ショウゴは、勇者に転生していた。
メシアになったイチリには、奇跡と呼ばれる特殊な魔法が使えた。
ショウゴには、簡単な剣術と回復の魔法が。
イチリは奇跡で、食べ物を創ることができた。
ショウゴは、回復の魔法で仲間を癒すことができた。
この2人が目的は違えども一緒に旅に出ることになったのだ。
一人は、神に、もう一人は魔王を倒しこの「終わりの世界」に平和をもたらすために。
この世界には、神や勇者と呼ばれる存在がいくらかいる。冒険者を目指し、それを極めた者にのみ神に転生することが出来るのだ。
このはじまりの村で神になった例は、イザナギが有名だ。
はじまりの村出身で、大昔この終わりの世界の根幹を創ったとされている。故にこのはじまりの村では、神イザナギが祀られているのである。
イチリの夢はイザナギのような神になり、世界を救済することだ。
今日は記念すべき15歳の誕生日。
旅立ちの日である。
この世界の人間は、15歳になると旅に出るのだ。
この大陸。アメロッパ大陸で初めて旅に出るとなると最初の関門、スター城に冒険を共にしてくれる仲間を探しに行くのだ。
そして、イチリは城に向かった。
そこには、数体のスライムのような魔物が街の入口に蠢いていた。
初戦だ。
出てきたのは、猪のような魔物だ。
イチリは、
攻撃。攻撃。
敵をやっつけた。
イチリは、魅了の軌跡を使った。
スライムが仲間になりたそうにこっちを見ている。
スター城を目指し、旅を続ける。