第二話「生が一番おいしいと聞いたのでトマト二つ、輪切りにしたる」
あらすじ。小説家になろうの小説執筆において私が先生と慕うピースブリッジさんからトマトが届いた。
トマトの食べ方に迷う主人公だったが、先生から「トマトは生が一番」というお言葉をいただき、一食目は生だと決心したのである・・・。
さてと。今日もいい天気なのでトマト切っていく。
一枚一センチ程度の厚みで包丁を滑らせていく。よく切れる包丁だ。まるで俺の頭のよう。
蔕を取るとなんか昔の貨幣っぽい形になる。丸の中に四角。何とも言えがたい形状だ。
横に伸びた四角い皿にドミノが崩れた後のような感じで盛り付けていく。わくわくだ。
完成。
一見普通のトマトだが、そこに乗っているのは先生が選んでくれた選りすぐりの一級品。最高品質のジャパニーズトマトである。
とりあえず輪切りにした丸丸とまとを親指と人差し指でつかみその形の良さに目を見開く。口へ運ぶ手が震え、唾を飲み込む。だがそれは食されることを拒まずに受け入れてくれた。そういうような気がした。
まずはよく冷えたトマトの冷たい感触が唇から頭に伝わる。次に甘み。トマトには有り余るほどの甘みが程よい酸味と共に口いっぱいに広がって思わず息を飲む。
食感こそ完璧。柔らかくもトマト本来の味を一番引き立たせる形状になっている。手間暇かけて育てられたであろうそのトマトは、まるで計算しつくされたようなちょうどよい食感を完璧に表現し。口いっぱいに頬張るそれは、さながら長しえに輝く赤き宝石のような佇まいだった。
ここまで美味しいトマトを食べたことが今までにあろうか。いや、絶対にない。なぜならそれは、俺が食べて一番おいしく感じるのは先生のトマトだからだ。
いやー。満足(^▽^)