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冬の舞踏会  作者: カモメ
2/5

冬の舞踏会(出発)

次の日の朝目覚めると僕は銀河特急の乗車券を手にしていた。

《あれは…夢じゃ無かったんだ

あのサンタは本物だったんだ》


僕は今までにも増して、お母さんの手伝いをした。


近所のアパートのおじさんやおばさん達のお使いやお手伝いにも精を出した。


すると…

近所の人達も何かにつけて僕ら母子に気を配ってくれて

近所付き合いも円滑になった。

近所付き合いが円滑になると…

『作り過ぎちゃって…とか、頂き物だけど…』

等の貰い物も増え…

次第に家計の負担は少なくなってきた。


お母さんは、

『和夫…昔はね向こう三軒両隣と言ってね…

ご近所さんは家族も同然ってのが普通だったの…


やれ、プライバシーとか、隣の話し声が煩いなんて問題は無かったの…


これも、あなたが、近所のおじさんやおばさん達のお使いやお手伝いをマメにやったから

一旦切れてしまった。

ご近所さんの《縁》が繋がったのよ。

お母さんは和夫…

あなたの事を誇りに思うわ』


僕は少し面映ゆく感じたが少しでもお母さんの力になれる事が嬉しかった。






一年は早く過ぎ僕は五年生のクリスマスイブを迎えた。

僕はワクワクしながら布団に入っていた。

音も無く襖がスーッと開きお母さんが顔を出し僕の枕元に一冊の本を置いた。

クリスマスプレゼントのつもりだろうか?


僕は寝た振りをしたたままお母さんが襖を閉め自分の部屋に戻った。


僕は心がはやり…

本へと手を伸ばした。


その時…

アパートの前の道路に何か大きな物が止まった。


僕は《銀河特急が来た!!》と、本の事も忘れ…

パジャマのまま飛び出した。


アパートの前に銀河特急が止まってる。

長々と続く車両のうち…

僕のアパートの前の車両のドアが開き車掌が顔を出した。


『こちら…銀河特急、ポラリス行きでございます。

乗車券を拝見します。』


星の女神はポラリスに居るのかと…

車掌に乗車券を手渡した。

『特別室の乗車券ですね?どうぞ…私に付いて来て下さい。』

と、後ろの車両へ案内された。

食堂車を通り過ぎ、後ろから二両目の特別室の前で、

『一番後ろの車両は何?』僕は車掌に聞いて見た。

『最後尾の車両は貴賓室になっております。』


『じゃあ…前の車両は?』

『前の車両は一般室です。彼らは冥王星迄の乗車券しか持っておりません。』


車掌は時計に眼をやり…


『ソロソロ出発の時間です。

特別室へのドアを開き僕に入室を促した。


特別室に入り辺りを見渡すと…

そこに…

同じクラスの《アキちゃん》が居た。

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