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Your Voice 〜君の声に僕は恋をした〜  作者: Matcha
最終章 「君の声」
11/11

Your Voice #final 「???」

「——私、「アイドル」になりたい。」

「ア、アイドル?」

「うん。今日の文化祭の合唱で分かったんだ。私、やっぱり自分の歌声を人に聴かせて「感動」して欲しいな、「笑顔になってほしい」なって、そう感じた。ちなみに実は私の将来の夢でもあったんだよ〜?」

「そ、そうなの!?」

小森は僕が驚くのを分かっていたかのように「ふふっ♪」と微笑み、さっきの言葉の続きを話す。

「この学校の文化祭、生徒以外でも参加できるって知ってる?」

「あ、ああ。」

そう、僕たちの高校は一般の人でも参加できるようになっている。

そして、小森は僕の返答に続けて衝撃的な言葉を口にする。

「実はさ、「アイドルのスカウトの人」が来てたんだ。」

「えっ…?」

僕は衝撃で驚き、言葉が漏れる。

だが、小森の言う衝撃的な言葉はこれだけでは終わらなかった。

「それでね、アイドル活動のために「転校」しなきゃいけなくなっちゃったんだ。」

なんで、神様はこんなにも意地悪なのだろう。なんで運命は、僕から大切な人を奪っていくのだろう。

考えても答えは出ない。そのはずなのに。

この込み上げてくる心の苦しみは…、何なのだろう。

「あ!ごめん、文化祭の後片付けしなきゃ!また改めて話すね!」

小森はそう言い、僕を中庭に残して教室へ向かって歩き出す。

僕の目に映る、小森の姿がどんどん小さくなっていく。

いつの間にか、僕の目からは涙が零れていた。

(今、「言わなきゃ」、もう2度と言えない気がする…。)

そして僕は、こう小森に向かって叫んだ。

「待ってくれ!小森!少しだけ話させてくれ!」

「…どうしたの?」

小森はそう言いながらもう一度僕のもとへやってくる。

どうしてなのかわからない。

〈君が僕のもとから離れていってしまう〉から?

〈君を僕だけのモノにしたい〉から?

いや違う。この「想いの正体」は、もっと、言葉に言い表せないくらいの想いだ。

だから、これだけは伝えたい。君に。

「君の声を、僕はずっと君の一番傍(特等席)で聴いていたい」

それは、好きという感情だけでは言い表せない想いへ、僕が引き出せる最大限の告白だった。

そして、続けて僕はこう言う。

「君の歌声を世界中のみんなに聴いてもらいたい。そのために勉強も頑張る。だからさ、もしいつか、君が立派なアイドルになって、僕も君に遜色ないくらいの人になれたら、君の「プロデューサー」になっても、いいかな。」

そう、君の彼氏じゃなくても、君の傍にいることはできる。

そして僕は君のことが好き、だけど…それ以上に。

〈君の声が「好き」だ。〉

僕は、君の声を…君の歌声をもっといろんな人に響かしたい、それが。

僕の本当の「想い」だ。

すると、小森は僕の言葉に対してこう言った。

「わかった、約束ね——」

——5年後。

仕事の帰りに、僕は本屋に寄る。

僕の名前は桜田颯人。22歳。

仕事は、とある人の「プロデュース」を手掛けている。

そう。それは、

「おっ、ここにも君の雑誌売ってるんだ——。」


——〈世界にその君の美しい声色を響かせろ!〜〜〜所属 「小森奏花」〉


これは運命が紡いだ、とある「二人」の物語だ。

#final 「君の一番の特等席」



[to be continued?]

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