なれそめ
かつて学園もので流行った「親衛隊」という存在が当然のように登場します
長門 ストーカー。イケメン。風紀委員長。
「およびですか、長門様」
「ああ……親衛隊長。急に呼んで悪かったな」
「いえいえ!僕らは長門俊成様親衛隊ですから!長門様のお呼びとあれば喜んで駆けつけますよ!」
「……うん、そうだな」
「……どうしたんですか?長門様」
「うん……これから、俺がする話を聞いても、おまえらは俺の親衛隊でいてくれるかなぁ、と思って……」
「………どんな話をなさる気なんですか?」
「………うん、勇気を出して言おう。実は俺、最近気になるやつがいて」
「ああ、瀬田くんですね。1-5、瀬田瑞貴くん」
「知ってたのか?」
「いやーまあ。長門先輩、毎日毎日暇さえあればずっと瀬田くんのこと見てるじゃないですか。僕らも先輩のこと見てるので、わかったんですよ。話って、瀬田くんのことですか?それなら親衛隊はみんな知っておりますが…」
「そうか……いや、うん、瀬田の話なんだが、それだけじゃないんだ」
「そうですか、失礼しました。では、続きをお願いします」
「……まあ、俺は瀬田が気になってて、で、ずっと見てたんだ。ずっと、いつでも」
「ベタ惚れですねぇ」
「……で、そのうち、見てるだけじゃ足りなくなって」
「話しかけたのですか?」
「いや…使用済みのストローを手に入れた」
「……………ん?」
「こちらがそのストローです」
「……ジップロック…」
「そこからは加速度的に……これは、瀬田が使った割り箸。吐き出したガム。ティッシュ」
「……………」
「そしてこれが……タオル」
「……それは…盗難……」
「…もう言いたいことはわかるな?」
「長門様……!」
「俺を……警察に突き出してくれ…………」
「長門様っ……!!泣かないでください!」
「泣くよ…まさかこんなことになるなんて…!」
「長門様……!」
「長門様、失礼します」
「…おう、隊長。あの日以来だな。ついに俺を通報しに来たか…」
「いえ、朗報です!」
「え?」
「瀬田くんとちょっと話をしてみたんです!最近ストーカー被害に遭っていないかと!」
「え、え、え???」
「そしたら瀬田くんはこう言ってました!『なんかたまに物が無くなるけど、その分昼ごはんとかジュースとかが机の上にあったりするから、俺、妖精の仕業だと思ってた』と!」
「瀬田……!」
「……こんなに心の綺麗な人なんです。きっと、きちんと打ち明ければ、長門様のことも受け入れてくれると思いますよ」
「隊長……っ!ありがとう……!」
「失礼します」
「おう、隊長。急に呼び出して悪いな」
「いえ!僕らは貴方の親衛隊ですから!…ところで、その嬉しそうな様子はもしや…」
「ああ、そうなんだ。瀬田と話をしてな」
「ど、どうなったんですか……?!」
カチッ
『え?先輩、そんなに俺のこと好きなんですか。じゃあ付き合います?俺もジュースとか助かってたし、俺に攻撃とかしないなら、後付けたりしてもいいですよ』
カチッ
「…って、言ってくれてな」
「……録音……したんですか………」
「というわけで付き合うことになったから。いやぁ、これで罪悪感なくストーキングできるから、ホッとしたよ!」
「彼氏になったのにストーキングはするんですね…………」
風紀委員会ってどこかの高校には実際にあるのかな




