免許返納しろっ!老害がよっ!
「いい加減にしろよ!歳を考えろ!人を殺す前に免許を返納しろっ!」
もう75だろうよ。ブレーキとアクセルを踏み間違えて建物に突っ込んだりしてみろ。
人殺しになっちまうぞ。
「えーいっ!ワシはまだピンピンしてるわいっ!絶対に返納なんかするかっ!ワシは絶対に事故なんか起こさん!」
「絶対なんてないんだよ!そーいう事を言うジジイが一番危ないんだ!」
「黎!貴様!ジジイだと!?孫のくせに生意気な!」
「老害がよぉっ!」
「このおっ!」
「いってぇっ!ジジイ!やりやがったなぁ!」
思い切りひっぱたきやがってぇ!このわからず屋!てめぇを心配して言ってるんだろうがぁぁ!
「運転もした事ないボーヤが指図するなぁっ!」
「うるせーっ!18になったら絶対に免許取るぞ!」
「ならんっ!」
「てめーこそ指図すんじゃねぇぇ!!」
「やるか?おっ?本気でやるか?かかってこいわかぞ……」
けたたましいサイレンの音。
まさか。あいつらがやって来たのか!?早く。早くコロニーに逃げないと。えーっと下着とケータイと……
「うっ……わ」
首に衝撃が……ジジイ。てめぇ。このや……ろ
「だから貴様はボーヤなのだ。喧嘩中に背中を向けるな。……あばよ。黎。免許は取るなよ?」
・
3年後。俺はジジイの遺言。を守らずに免許を取った。
今日は初めての運転だ。
『ほう。その機体。貴様が安室のジジイの言っていた『自慢の孫』か……血は争えないな』
目の前の真っ赤な機体に乗った男。こいつがジジイを殺したんだ!許せねぇ!
「俺以外がジジイをジジイって言うんじゃねぇ!」
『……ジジイをジジイと言って何が悪いっ!!』
『安室!落ち着け!帰ってこいっ!安室?安室!?』
すいません。先輩。通信は切らせてもらいます。
ジジイの仇は……地球の平和は俺が守る!!
「ガンニョーーーーームッ!!!!発進!」
安室!いっきまーーーーっす!