レ-バーゼ級巡洋艦
「レ-バーゼ」級 巡洋艦
図中下は、本艦の搭載回転翼機の収容区画を表す。
要目
基準排水量:10,000トン
全長:217.4m 全幅:22.3m
速力:32ノット/時 機関:蒸気タービン三基 三軸推進
乗員:454名(+司令部120名)
兵装
連装対艦ミサイル発射機×4
連装艦対空ミサイル発射機×4
16連装対潜ロケット弾発射機×2 四連装短魚雷発射管×2
37mm単装対空機関砲×8 回転翼機4機(最大)
同型艦:4隻
共和国海軍独自の海軍戦略、別名「来るべき海戦」計画に基づき設計、建造された新鋭巡洋艦。別名「電子戦艦」とも称される。従来艦との大きな相違として、自衛用の対空機関砲、対潜兵装を除き、兵装を全て誘導弾系統の兵器で統一したことが挙げられる。
また、ローリダ海軍の艦艇として最初にデータリンク運用を前提に設計された艦であり、計画としては既存の無線音声通信システムを流用、多数隻の艦の有する情報を本級一隻に集約し、艦隊運用の効率化を図るという内容であった。その計画の半ばで「スロリア戦役」が勃発し、結果として計画そのものの頓挫を引き起こすこととなっている。
本型の外見上の最大の特徴として、艦橋部の過半を占める複合型対水上索敵/攻撃構造体「聖塔」が挙げられる。尖塔状の外殻の中に複数の対水上索敵レーダー、対艦ミサイル誘導波発振レーダー(対空索敵レーダー兼用)を配置し、同時稼働させることにより全方位、多数目標に対する攻撃能力を保持するに至った。対空に関しても誘導波発振アンテナを無数に配すること(「聖冠」と称された)で全方位に対する対空戦闘能力を確保している。このシステムに供給する電力が搭載機関及び既存の艦内発電機では追い付かず、これらとは別に四基、電力供給専用の発電機が艦内に設置されている。
「聖塔」、「聖冠」いずれも、これらを統御するソフトウェアと人員は膨大なものとなることが構想段階で予想されたため、統御用プログラムの開発に大量の人的、金銭的リソースが注がれる結果となった。本型の初期建造費の半分が、専用電子計算機の開発費であったと言われている。また、電子機器の取り扱いには細心の注意が必要となり、専用の運用環境維持のため、高出力の発電装置、全室空調が採用されるに至っている。電算機系統の運用が煩雑で、頻繁な交換を必要とする部品もあったことから、艦内に予備電子部品専用倉庫も設けられていた程。この事から後に本艦には「アキハバラ」という渾名が付いた。
また、本艦は共和国海軍初の本格的回転翼機運用能力を有した艦でもある。飛行甲板から直接エレベーターにより下部格納庫に四機を収容している。




