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プロローグ あるヒトツの夢の話
吹っ飛ばして1話に行っていただいても差し支えありません。
落ちる。
落ちる。
まだまだ……落ちる。
此処はもう、ベッドの上なんかじゃない。
身体を置いて。
『自分』だけが──────
落ちる。
……落ちる。
その最中に。聞こえるのは。
『血を継ぐ者──』
『──を、どうか──』
『君、は───』
途切れ途切れになった言葉。
聞き覚えがあるようで────初めて聞くような。
不思議な言葉を聞き流して。
今日も─────
《プルルルル! プルルルルル!》
「──────ぅ」
突然鳴り響く着信音もいつものこと。
だって、その着信元にデカデカと書いてあるのは…
《着信元 近藤》
(………ほら、な)
そしてまた眠りに落ちる。
これも…いつものこと。
だが………その後見た夢は。
少し、勝手が違っていた……
閲覧有り難う御座いました。