虚ろな目をした人斬り少女
この小説は一部残酷な描写が含まれています。苦手等の方は読むのをなるべくお控え下さい。
因みに誤字•脱字があっても暖かく見守ってもらえると嬉しいです。すみません。
月夜に佇む一人の少女。
しかし周りには血まみれになった無数に散らばる屍。だが少女は見る。月を、満月を。そして、愛しく思うように呟く。
「・・・・雪桜」
星から星へと宇宙空間を移動する、巨大宇宙旅行飛行船。その中に少女はいた。
所々破れた白マフラー、上は白のジャケットだったが、返り血が少々ついている。下はチャイナ服のような白のヒラヒラで、右の生足が膝上まで見えている。顔も合わせると、相当の美少女・・・・・・のはず。しかしこの美少女の目が、「普通」ではないのだ。「虚ろ」な目をしている。そのために、普通の少女ではないことがわかる。その彼女は今、この飛行船で次の適当な星へ向かおうと乗っている。何をしようと向かうのか。それは後に分かる事だ、今話さなくともすぐわかる。
……のだが。彼女は1人腕と足を組み、目を閉じている・・という、よくある格好なのだが、彼女は常に殺気を発しているため、周りの人には怯えられ、近づく者が殆どいない。おかげで鈴蘭のまわりの席には人がいなく、離れた席に座る人多数。
「…………。」ひたすら、無言。彼女は無口なのだ。
「間もなく、目的地1へ離陸致します」と、放送アナウンスが入る。
彼女は目を開け、小さくあくびをして腰を上げる。尻のほこりを払い、どこか気ダルそうに出口の前でビターチョコを一欠片口に入れる。カリ、カリと音が漏れる。
「目的地1へ到着致しました。」出口が開く。
しかし、出ていくのは彼女1人………当たり前だ。
ーー彼女が降り立ったのは、豊かに暮らしていけるハズもない酷く荒んだ争いの星だったのだから。
虚ろな目をした少女は刀を取り出し、呟いた。
「………この星もつまらなそう」