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メラン魔戦車交代! ニナルティナ軍壊滅b


「見ろよ、さっき何か城の方へ投げてから巨大兵器の動きがおかしいだろ? 何をすりゃいいんだってあたふたしてやがる。指揮系統に何か混乱が生じてやがるんだろ。よし、逃げるなら今しかねえ」


 有未(うみ)レナードは魔ローダーによる轟音を指令所となっていた、接収した建物内で聞いており、慌てて残存の兵士や部隊と今後の事について討議していた。


「逃げる……のですか? とても悔しいです」


「仕方がねえ。今から城の東面に行っても、来た時みたいに船の迎えがあるかどうかもわからん! もうこのまま西面に集合して、ある程度の数が揃ったらそこから西に強行突破しよう!」


「……妙な巨大兵器が出て来るまでは完勝でした! この作戦に参加出来て光栄でした」


「死ぬ様な事を言うなよ、王都で再会しようぜ! 俺は今から城内の東側をまだ残ってる部隊がいないか見て回る。眼鏡、俺が戻らんでもお前もこいつらと一緒に行け!」


 眼鏡と呼ばれる女副官は、もじもじしていたが意を決して言った。


「私も有未さんと一緒に行きます!」

「……勝手にしろ! なら早く来い!」

「はい!」



 魔ローダーのコクピットに居る雪乃フルエレは本当にあたふたしていた。


 砂緒が城の中に突入して以降、どっちの方向に行って良いかすら判断出来ず、おろおろしながらなんとか動こうとする。


 だがあちこちに矢で撃たれた敵兵の死体が転がり、踏まない様に移動するだけで大変だったし、そもそも城が全高約二十五メートルの魔ローダーの移動を考慮して設計されていないので、壊さず城壁一つ越えるのにも苦労していた。


「もう……一体どうすればいいのよ、砂緒どこ行っちゃったのよ! ていうより魔ローダーって空飛べるんじゃないの!? どうすればいいのかしら、えいっ!」


 フルエレは魔ローダーの操縦桿を握りながら空を飛ぶイメージを続けたが、魔ローダーはバスケットボールのシュートの様な動きをピョンピョン繰り返すばかりだった。


「こ、今度は何やってやがるんだ? あの巨大兵器……」


 有未は走りながら呆れた。

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