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新部名決定!

「平和の神サマから弥生史上最悪の悪役令嬢と記される無自覚最強魔力少女は最愛の不死下僕を手に入れて破滅フラグを叩き壊して戦います!! ~魔法の魔ローダー セブンリーフ建国記~」


からなんとかPV がアップしないかなあと、タイトルを変更してみました。PV激減したりしたら即変更します。


 ―討伐部部室の館。


「それにしても遅いわねえ、お昼休み過ぎちゃうんじゃない? 仕方ないなーセレネが戻って来るまで女王権限で授業休んじゃおうかしら」


 雪布留と名乗る雪乃フルエレ女王が、スナコの淹れたインスタントレギュラーコーヒーを飲みつつ言った。


「あんたただ単に授業サボりたいだけでしょ」


 同じ様に飲みながら猫呼が言った。


「あのーこの可愛いコ達は一体?」


 ミラがあたかも既に我が家の様にくつろぐ猫呼と兎幸を見て怪訝な顔をして言った。


 キュキュッ

『ミラ殿、この御方は雪乃フルエレ女王の腹心にして、新ニナルティナ闇ギルド頭目の猫呼クラウディア様に御座いますぞ』


 その言葉を聞いて、ミラとジーノはぎょっとして急に立ち上がって改まった。


「さーーせんっ! 姐さんと呼ばせて下さい!!」

「こちらこそ猫呼クラウディア姐さん失礼しやしたっ!」


 この異世界にもこのポーズがあるのが驚きであるが、二人は仁義を切るポーズでひたすら平身低頭した。


「いーーのよ、気にしないでっ!それ程でも無いのよ、オホホホホ」


 言葉とは裏腹に顔は一切否定していない猫呼であった。


「で……こちらのうさ耳の御方は?」


 今度は慎重にジーノが聞いた。ちなみに兎幸の耳は登場時は垂れ耳タイプであったが、月で魔改造を受けた現在は通常の立ち耳タイプと変っている。よくこの変化で大猫乃主が兎幸と気付いた物ではある……


『この子は普通に雪布留殿のボディーガードですぞ』

「はぁ」

「なんか強そうには見えないけど」


 スナコにしても兎幸の魔ローダー操縦をサポートするという、補助コンピューター的な特殊能力を説明するのがメンドクサイと思ったのか、分かり辛いだろうなと思ったのか完全に説明をスルーした。


「ううん、兎幸は色々な場面でずっと私の事を助けてくれたし、旧ニナルティナを征服した時も、私の日蝕白蛇輪で一緒に戦ってくれてたのよっ!」

「へぇーーーやっぱ凄い御方なんスね」

「兎幸姐さんよろしくっス」


 二人は軽く頭を下げた。


「いいーよーーー!!」


 兎幸も笑顔で片手を上げた。


 ガチャリ……

 そこへ学長室からやはり光の速さで戻って来たセレネがそっと戻って来た。だが入って来てもそわそわして何も言わない。


「あっおかえりっス!」

「部長待っていました!!」

「ああ」


 ミラとジーノが立ち上がって深く頭を下げるが、セレネは此処のメンバーから見て何故か元気が無い。


『おおセレネ、丁度良いコーヒーを飲んで下され』


 スナコが手渡した温かいコーヒーを一口すすると、文字通りホッとしたのかセレネの表情に少しだけ笑みが浮かんだ気がして来た。


「どうしたのよセレネ、おじい様に学校の様子を見れたくないとか散々言って来たの?」

「ブーーーッッ」


 今口に含んだばかりのコーヒーを全てスナコの顔に吹いた。


『えっそうだったのですか?』


 スナコはセレネが吹いたコーヒーを一切拭く事無く、だらだら流したまま何食わぬ顔で言った。


「お、おいお前拭けよ」


 ミラがスナコにハンカチを手渡した。


『あ、ありがとう!?』

(あれ、案外ミラ優しい……)


 スナコはハンカチで顔を拭いた……


「もういいわ、それでフルエレさん討伐部に入部するんか?」


 気を取り直してセレネは話題を退室前の状態に戻した。


「そうそうれだわっ! ずっと良い事思い付いていたのよ!」


 フルエレがぱちっと笑顔で両手を合わせると、満面の笑顔になった。


「はぁーーあんまり期待出来ないと思うけど何ですか?」

『私も凄い興味あるーー』


 スナコも目を輝かせた。


「討伐部って何するのか知らないけど、どうせ大した事しないんでしょ??」


 フルエレはさらっと酷い事を言う。


「いえ雪布留さん、これでも最初の方は東の大ダンジョンドドロの森でちゃんと探索とか冒険とかしてたんスよ」

「けど、部長が戦争の方に入れ込んでじまって留守がちになって今に至るって感じスよ」


 ミラとジーノなりに部の実績をアピールしたのであった。


「うんうん、大した事ないのね?」

「……」

「それでね、討伐及び喫茶文化研究会って部名にチェンジするの! この立派な館を喫茶猫呼風にアレンジして、ゆくゆくはお客さんを呼んでユティトレッド支店にしちゃうのよ! それで最後は軽音楽を演奏して熱唱するの!!」


 両目を大きな星にして、フルエレの夢は膨らみきった。


「フルエレさん夢が四方八方過ぎて実現しないタイプでしょ?」

『喫茶店は嬉しいですがフルエレ、貴方魔車とか魔輪が好きだって覚えてます?? 討伐及び魔法機械研究会の方が良くないですか?』

「なんで部から研究会に格下げするんスか」

「熱唱とか軽音楽って何なのよっ!?」


 一斉に突っ込まれた女王フルエレであった。

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