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ドラゴン達との戦いb


「やった!! やっと一体倒した!! これ倒せる!! ありがとう兎幸ちゃん!」

「落ち着いて雪乃……あと四十九体いるから……」

「分かった、とにかく今この中州に居る残り四体を倒すわよ!」


 そういうと、倒れたドラゴンの死体を乗り越え、次の獲物にかかる。


「たあああああああああ!!!」


 噛みつこうと牙を剥き出しにして向かってくる竜の上半身をしゃがんで避け、中腰で首の付け根に手刀を打ち込む。ザシュッ!! 鈍い音と共に炎袋が破られる音が聞こえた。


「早く炎を撃って自爆してよ!!」


 望み通り、魔ローダーが距離を取るとすかさず炎攻撃をしようと大口の奥が光り、また自爆するサーペントドラゴン。


「はぁはぁ……これで二体目だわ」


 フルエレは早々に感じた。これで後残り四十八体無理無理、これ下手したら死ぬるなと……。


「三体目うおぉおおおりゃああああ!!!」


 後ろから襲い掛かるサーペントドラゴンに足を引っかけて倒すと、倒れたままの喉元に手刀を打ち込む。手応えを感じて爆発を待たずに四体目に襲い掛かる。


「そこ、動かないでえええ!!」


 首根っこを掴んで後ろに引き倒すと、一旦足で首を踏み動きを止めてからすかさず手刀を差し込む。


 その瞬間に後ろから襲い掛かるこの場最後の五体目のサーペントドラゴンを、立ち上がって振り返り体全体で受け止め、体をひねって回転し、兵士達に被害が出ない様に川の中に投げ込む。


 ドバーーンと凄まじい水しぶきが上がり、その場一体にしぶきの雨が降り注ぎ水浸しになる。


 すぐさま川から這い上がってくる首元を中腰で一突きし、五体目から距離を取ると炎を吐こうとして自爆してくれた。


「騎士団さん、聞こえますか? 指揮官さん来てください!」


 しゃがんでハッチを開けたフルエレの元に、すぐさま駆け寄るリュフミュラン正規軍騎士団数名の指揮官。


「おお、素晴らしい活躍です! 救われましたぞ、感謝しますフルエレ殿!」


「この竜の弱点は喉元の柔らかい炎袋らしいです! 貴方達が攻撃するのは難しいとは思いますが、一応伝達しておきます。それと多分だけど、五体一組で召喚されてるっぽいので、各エリアを回って順次倒して行きます! 住民避難や怪我人の手当をお願いします!」


「分かりました! フルエレ殿こそご武運を!」


 立膝で魔法スピーカーで話し終わると、ハッチを閉めそのまま橋も渡らず、その場から一直線に川の中にじゃばじゃば入り、大急ぎ取り敢えず見える煙が立つ方に闇雲に走り出した。


 しかし気が付くと港湾都市のさらに至る所で黒い煙が立っている。このまま放置すれば本当にこの街処か、国一つ崩壊しそうな異常事態だった。

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