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即判明! 仮面の少女の正体!!


「我が名は謎の仮面の少女Kだ。スナコよ、貴様から受けた屈辱は決して忘れぬ! 我が女学校からの魔ローダー決闘交流試合の申し込み、逃げずに受けてもらうっ!!」


 ビシッ

 謎の仮面の少女の指先がスナコの頬に突き刺さる。転校生の特異な行動に教室内は騒然となった。

 ざわっわーわーきゃいきゃい


「何なの何ですの!?」

「何が起こっていますのっ」


『い、痛いです止めて下さい』(屈辱て?)


 ピキュイーーン!!

 しかしその時スナコちゃんの額に小さな雷がほとばしり、脳裏に鮮やかにある少女の全裸映像が浮かんだ。


「どうした、何も言えんか?」

『クンクン……この匂いは、伽耶(かや)クリソベリルでは無いですか!? 貴方とは謎の感応空間で全裸で理解し合った仲ではないですか!?』


 カアッ

 少女の仮面からかろうじて見えている、可愛い唇と頬の辺りが真っ赤に染まる。


「き、貴様は動物か!? 伽耶クリソベリルなぞ知らぬわっ我が名は謎の仮面の少女Kだっ。その様なセクハラ事案を口走るヤツは成敗してくれるわっ!!」


 明らかに当初の余裕のポーズが崩れ、感情が乱れはじめた謎の仮面の少女Kに、もう一人の髪の長い少女が歩み寄る。

 ススッ


「Kよ落ち着け、これがスナコが得意とする精神攻撃だ。我らが冷静に戦えばスナコを討つ事なぞ造作も無い」

「すまないFよ、早速スナコの汚い精神攻撃のワナに落ちる所であったわ!」

『精神攻撃とか訳の分からない会話しないで下さい怖いです。ていうかFちゃんってフゥーの事ですよね?』


 ピシィッ!

 名前を呼ばれた途端に仮面の少女Fの口元が厳しい様子に変わった。


「ふふ早速私にも精神攻撃か、しかし我はその手には乗らぬぞハハハハハ」

『精神攻撃とか普通に怖い会話しないで下さい。貴方達演劇部ですか? 教室内で〇塚みたいに発声が凄く良すぎて怖くて胸が張り裂けそうだ……』


 異常事態に遂に教師が割って入った。


「ちょっと貴方達戻りなさい、勝手な行動は許しませんよ!」

『先生、面白がってある程度泳がせてましたよね?』


「申し訳ありません、我々はスナコ一味以外には友好的な短期転校生ですので」

「同じく、自己紹介いたしますわ。我が名は謎の仮面の少女F」

「同じく謎の仮面の少女Kですわ」


 すると教室内の視線は一斉に残りのもう一人の少女に集まった。彼女はKとFがスナコに難癖を付けている間も、じっとして動かず気配を消していた。


「あら、貴方も自己紹介をなさいな」


 もじもじもじ

 最後の少女はもじもじして何もしゃべらない。

 しゅばっ


『待ってちょうだい!』


 次の瞬間、目にも止まらぬ速さで三人目の少女の前に現れたスナコは、彼女の首筋の臭いを嗅いでいた。

 すぴすぴ


「!」

『げほっこの感じ……オエーーッ』


 自分で臭いを嗅ぎに来ながら、突然むせ返るスナコであった。


「何してるのスナコちゃん早く席に戻って!」

「X子大丈夫かっそれくらいの攻撃、自分で撃退するのだっ!」


 コクッ

 Xと呼ばれた仮面の少女は静かに頷いた。


「先生殿、謎の仮面の少女Xは言葉がしゃべれぬのだ」

「……」

「あらじゃあスナコちゃんと同じねえ」


 ドキッ

 スナコの胸は動悸がした。


(こんな仮面を付けた変態と一緒にされたくないでゴザルよ、今後はX子に接近せぬ様にしなければ。しかしこいつらが我に矢を射た犯人であるは明白……)


 スナコは遠い目をして教壇の三人を見つめた。



 ー放課後、部室支店


『もー酷いでござるよ、どうしてわらしを助けてくれなかったのですかっ』


 ぽかぽかぽか

 早速スナコはセレネと雪布留(ゆきふる)を叩きまくった。


「痛いってやめろよ、セクハラだろーが」

「ごめんごめん、面白かったから助けちゃダメかなって」


「しかし転校生の正体が伽耶クリソベリルとフゥーだったとはな」

「そうね、伽耶ちゃんもフゥーちゃんも何の恨みがあって……」

「誰なんスかそれ?」


 雪布留はスナコの正体を誤魔化してミラジノに教えてあげた。


「へぇー一緒に戦った仲なんスねえ」

『そうよ一緒に戦った上に、わらしは謎の精神感応空間で彼女の美しい全裸の隅々までこの邪眼(ジャガン)でじっくりねっとり見合った仲なのよ』


「邪眼て何だよ」

「それが原因やろが」


 しかしスナコが観た伽耶の全裸はスナコが作り出した脳内イメージであり、実物の伽耶の全裸では無い。


「しかし最後の一人、Xてな誰なんだか」

『ウッッ何故か吐き気が』

「スナコちゃん貴方まさか……妊娠!?」

これから更新するごとに、完結設定にしてみます。

※一度完結しているので、トップページには表示されません。

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