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21/64

14歳①

※今回は短めです。



 2年後……────



『お前達双子に、戦士の力を授ける。その力で悪を倒し、人々を助けよ』


 ピピノアはついに、天より戦士の力を授かり、これからハレルヤ学園で起こる事件を解決することになる。

 そしていよいよ、原作のストーリーが動き出そうとしていた。


「自分ではわからないものね」

「あぁ、まるで実感が湧かない」


 ピピノアは外でいつも通りに修行をしていると、眩しい光に包まれて天命が与えられた。

 

 しなやかな黒髪が腰まで伸びたピピはより上品に育ち、高身長のスタイルの良い美少女に成長。毛先が少し内巻きになっているところが可愛いわ。

 

 ノアも前髪の毛先が目に入りそうになっているが、そこから覗くスカイブルーの瞳がこの世のものとは思えないほど透き通っている。まつ毛も長く、見つめられたら恋に落ちてしまうほどの迫力がある。また顔や体の造形が彫刻のように美しい。

 

 そして原作よりも健康で程よい肉付き加減に、やはり輝きが隠せない。推し活から抜け出せなくなりそう。

 だってこんなの、会うたびいちいち眩しくってしょうがないの…!狼狽えるこちらの身にもなってほしいわ……毎回握手してもらっちゃったりなんかしてね!

 えへっ、これは転生者の特権だから許してもらいましょう。

 

「たぶんそれは、ピピとノアが既に強いからだと思うな」


 話を元に戻して……原作通り二人は戦士の力を授かった。

 と同時に、皇太子の野郎が今頃大急ぎで孤児院に行っている頃だわ。


「本来ならその力は、持久力や体力が無くても発揮できる力だけど、二人は修行によってその力があまり感じられなくなっちゃったのね」

「それって、結局あってもなくても同じなんじゃ……」

「いいえ。そういうわけじゃないの。専用の武器が二人の元に現れたでしょう?」


 ピピには弓。ノアには剣が体にしっかりと装着されている。節々にアンティーク調の模様がついていて、高級感のある見た目の割に重さを感じない弓と剣だ。これが悪を倒す鍵となる。


「二人が倒すのは悪だけど、相手は人。人間なの」

「人間…?」

「人間の中に入る込む悪よ」


 私の話を聞いていたノアは、何を言ってるんだと言わんばかりに眉間に力が入っている。


「んなっ、!そんな顔も魅力的なんだから困っちゃうわほんとに……」

「…………」

「ゴホンッ、実際に敵が現れたらわかる。どうやって戦うのかも自然と体に身についてるよ。それが戦士の力に含まれる能力だから、その力は必要なの。武器もね」

「……わかったような、わからない感じです」

「でも、なんだかワクワクするわ!」

「ふふ、その衣装も二人に良く似合ってる」


 二人は紺地にピピは銀色、ノアには金色の刺繍を特徴とした戦闘服に変身していた。

 ピピのコーディネートは、キャメル色のレースアップブーツに膝上の英国風ワンピース。首には白のスカーフが巻かれ、二の腕にはシルバーリング、そしてレースの手袋が。

 ノアのコーデとしては、同じくキャメルのショートブーツに、首には金縁のゴーグルが付いていて、更に首が隠れるハイネックフード付きのベストにインナーは白シャツ。手にはベージュの手袋がつけられている。

 ピピノアが並べばお揃い感が満載で、更にオタク心をくすぐってくるわね……尊さの極み……


「あ、このマークは何?」


 ピピは左の二の腕に浮かび上がる黒のマークを見ながら、不思議そうに言った。


「それは蝶のマークよ。ノアには蜂のマークが首についてる。そこを触りながら『変身』って願えば変身して、勝手に武器も現れるから安心して?」

「へぇ、そういう仕組みになってるのね……面白いわ!」

「ピピの変身後の名前はパピヨン。蝶を象徴としていて、空を飛ぶことができるの。ノアの変身後の名前はアベイユ。蜂を象徴としていて、短距離での瞬間移動ができる」

「姉さんは、そんなことまでわかるんですか?」


 ノアは疑うような目で私を見る。

 やばっ、私もしかして怪しまれてる……?原作の設定話しすぎた?

 確かに、何で私がこんなに知ってるんだって話だよね……

 だって生で見れたのが嬉しくってさあ!色々教えたいし喋りたくなっちゃうじゃんか〜〜……!


「姉さん?」

「あっ、そうだ!記念に写真!写真撮らせてもらえる⁉︎」


 誤魔化すように私はピピノアの手を引き、庭園にある花壇の中に二人を立たせた。花々の中に立つとより一層美しさが溢れ出して、主人公感が否めない。

 どうしましょう……このままヒロインの存在をかすめてしまわないか心配だわ……


「いいっ!ピピかわいすぎるよ〜……!ノアも、こっち向いて!呆れてる感じもたまんないんだけど、カメラ目線もお願いしますっ!」


 そうして私は満足するまで写真を撮りまくったのだった。




♢天の声♢


いや、それは迷惑〜〜…!ちょうどいいところで解放してあげて〜〜?


〜読者の皆様へ〜

いつも読んで下さり、ありがとうございます!

これからも頑張って書いていきたいと思ってますので、どうぞよろしくお願いします\( ˆoˆ )/

もしちょっとでもいいなと思ってくれる方がいらっしゃいましたら、ブクマ、評価のほうしていただけると大変喜びます☆彡☆彡

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