第一話 電脳世界の入り口へ
「えっと?これで完了かな?」
VR機器の設定に悪戦苦闘しながらも設定を終えた。
生体認証に身分証明書の登録にVR機器の設置。
その他様々な項目を設定して割と疲労困憊していた。
「とりあえず、ログインしてみようかな?
…あ、そういえば。」
ふと思い出す。
親友のあいつもこのゲームを俺に勧めてたなと。
…始めたことを言っとくか。
『サバイバー、始めた。一緒にできることはあまりないだろうがよろしく。』
「さて、じゃあログインを」
しようとした時、電話が鳴る。
携帯を見ると親友の名前、鈴木真和と書かれている。
「もしもし?どうした?」
『どうしたじゃねーよ。お前サバイバーを始めたのかよ!?』
「いや、まさに今、ログインをしようとしてたところ。」
『散々勧めてたのに全然やる素振りなかったじゃん。急にどうしたの?』
「まぁ、色々さ。で?それだけを言いにきたのか?」
『いや、サバイバーについて色々教えてやろうと思ってな。』
「んー、あまり詳しくは聞きたくないな。」
『ふーん。まぁいいや。ログインしたらフレンドコードを送ってくれ。
俺のIDは XXX-XXX-XXXだ。』
「いいのか?有名な配信者様だろ?お前。」
『プライベートな関係までとやかく言われたくないね。
まぁ、会うには少し工夫するから大丈夫さ。』
「分かった。んじゃ、ゲームでな。」
『おう』
ピッ
通話を切りVR機器と向かい合う
このゲームが俺の希望となるのか、はたまた期待外れになるのか分からない。
だけど、胸の期待を抑え込めず、はやる気持ちが溢れ出てくる。
「さて、…やるか。」
そう呟き、電脳世界へと1歩踏み出すのであった。