長めのプロローグ2
3ヶ月の休暇を言い渡されてから呆然と家に帰ってきた。
まるで幽霊のような足取りだったと自分でも思う。
「お帰りなさい。」
そう言ってくれるのは俺の母親だ。
「…どうしたの?」
心配そうな声で問いかけてくる。
「会社から休暇を言い渡されてきちゃってさ。
もうどうしたらいいか分からなくて。」
「そう…クビになった訳じゃないのよね?」
「とりあえず3ヶ月の休暇だってさ」
「だったら、その期間に運動して体を絞らなくちゃね。
色々やってみたらどう?」
「ごめん、今はそんな気分になれないんだ。
ご飯もいい、ちょっと1人にして欲しい。」
俺はそう言うと自室に戻っていった。
「なんでこうなるかな…」
自室のベットに倒れ込み、そうつぶやいた。
美味しいものを食べることが生きがいでそれができなくなると、
急に世界は色褪せて見えた。
部屋にはゲームや小説などがあるが、全く手が付かない。
そんな世界でも自分に振り分けられた仕事はこなそうとしていたが、
それも取り上げられた。
自分が生きている意味が見出せない。
そう思えて仕方なかった。
「…死にたい」
漠然とそう思ってしまうほど、そう呟いてしまうほどに…
次でプロローグはラストになるはずです