1話.某フリマアプリの魔法陣と幼馴染
大変お待たせしました。
自身としては初の2000文字超えです
あー異世界行きてぇな……
なんかの手違いで死んでしまって神様に異世界に飛ばしてもらってラノベみたいにチート能力貰って無双してぇ。
こんな想像するのも何十回目だが勿論そんな事がある訳も無く現代で退屈な日々を送っている。
あ、そうだ。この前発売された買えなかったフィギュア安く売ってるかフリマアプリで見てみるか……
そう思いフリマアプリを立ち上げて検索しようとしたその時ある出品が目に入った。
《「異世界行きたい方必見!
異世界転移陣おまけ付き」¥6000 》
詐欺出品にも程があるだろうん…そんな転移陣なんてある訳無いじゃないかアハハ
そんな言葉とは裏腹にそのページをタップしていた俺。
商品の画像は変な紫色の魔法陣っぽい何か変なやつだった。
説明欄には特に記載は無かった。
出品者のページに移動して評価等がどうかを確認した
評価は★★★★★か
あの魔法陣以外は特に変哲もないハンカチから家電まで色々売ってるみたいだ
最初は詐欺の類かと思ったけど出品者は普通の人っぽいな
一応コメントしてみるか
「購入希望何ですがこれはどのような物なのでしょうか?また値下げも可能であればよろしくお願いします」
流石に6000円払ってゴミが届いたりしたらブチ切れ案件だしな
まぁ、返信が来るまで好きなVtuverの配信でも見とくかね。
今日も我らのりーちゃんが【ブロッククラフト 】で豪邸建設の終盤をやるからね〜楽しみだな
配信もあと30分で始まるしそれまでゴロゴロしとくか。そう思って寝っ転がった瞬間、スマホの通知が鳴った。
《出品者より返信がありました 》
お、もう返事が来てたみたいだな。
早速俺は通知をタップしてアプリを開きメッセージを確認した。
「この魔法陣は説明の通り異世界に行ける物となります。もし行けなかった場合きちんと対応させていただきます。値下げの件ですが全然大丈夫ですよ!やはり皆さん胡散臭いと思われたのか誰も買わないのでね…これも何かの縁ですし3000円までなら値下げしますよ。宜しければこのまま購入よろしくお願いします!」
との事。
胡散臭い事には変わりないけど対応も良いしいい人そうだし買ってみようかな?大幅な値下げもしてくれたしね。
詐欺られたら詐欺られたで諦めよう安いし。
てことで他の人に買われないように
「では購入させていただきます!」
と、メッセージを出品者に送り購入した。きちんとSOLDAUTの表示になったのを確認してスマホを閉じて、ガッツポーズをした。
え!?まだ行けるか分からないし多分詐欺だろうけどなんか嬉しいな
こうなったらもう振り込みしておくか、、
俺は財布をポケットに入れて家を出て、近くのコンビニでお金を振り込んでついでに夕飯の弁当を買ってコンビニを出た。
またもや通知が鳴りなんだろうとスマホを見ると
「入金が確認されたのでもう送らせて頂きました〜多分明日くらいには着くかと思います」
仕事速すぎんだろこの人!?
ま、まぁ速く到着するのは良い事だし楽しみに待っておくか
明日が楽しみ過ぎる!!
推しの配信も始まるし早く家に帰らないと。。
そんなかんやで通行人がビビるような形相でコンビニから家まで突っ走り2分程で家に帰った。
はぁはぁ……いやなんで俺走ったの?最近運動何もして無いから息が上がりすぎて死にそうなんだが、、 げ、あいつまた来てんのかよ無視して自分の部屋にさっさと入っても良いけどバレたら恐ろしいからな。ただいまくらい言っておくか。どうせまためんどくさい事になるだろうけど……もう1度言っておこう。めんどくさい事になるだろう
「ただいま……」
「瑠斗おかえり!!!」
言うなり抱きついてくるこの馬鹿の名前は幼馴染の雪宮真凜。
妹見たいなもんだけど歳は3つ離れてるしこいつももう中一だし俺は高一だし抱きつかれたりしたらちょっとね。。。普通に嬉しいけどこいつは外でも抱きついてくるしな…
「あ、そうだ!LINEで言った通り夜ご飯作ったよ!返信くれてないけど…」
嬉しそうな顔から一変しょぼんとしながらそう言ってきた。
え…ちょっと待て。そう言えばそんなLINE来てたな
何かを察したのか俺が手に提げているビニール袋と俺を交互に睨みつける真凜。
とりあえず俺に抱きついたままの真凜を引っ剥がして無言で部屋に戻った。
「な!?折角あんたの大好きな奈緒ちゃんと一緒に作ってあげたのに!?」
なんだと。いや、そんなはずは無い確かに俺は妹の事が大好きだし料理作ってくれたと言うのなら食いたいけど……
あいつは料理が全く作れなかったはずだし作ったとしても俺にくれる訳がない。多分真凜の嘘だろうな。
よし、じゃあ推しの配信を見るぞ!丁度良い時間だしな。
まだ廊下で真凜が叫んでるが気にせずにイヤホン付けて配信を見始めた……
やっぱりーちゃんは可愛いしゲームも上手いし最高だな〜
そんな事を考えながらときたまスパチャを投げながら配信が終わった夜中まで見続けていつもの最後の挨拶を皆でコメントに打ってpcをシャットダウンした。
ずっと同じ体勢で見てたから背中がくそ痛てぇ……
もう眠過ぎて風呂に入る余裕も無いから寝るか……そう思い布団に潜り込んで意識を闇に落とした、、
うーん。。ドンドンうるさいな…
「にぃさっさと起きろ〜あと真凜ブチ切れてるぞ」
おお我が妹が起こしてくれるとは!何気に凄い久しぶりだな。いつもは真凜が起こしに来るからね
にしてもブチ切れてるとはなんぞや?
心当たりが全く無いから聞いてみるか
「え、なんであいつブチ切れてるの?俺全く心当たり無いんだけど」
「え、にぃそれ本気で行ってる?」
「?うん。本当にさっぱり分からん」
「にぃのバカ……」
「え?何か言った?」
「何でもない。まぁ、朝ご飯は作ってくれてるみたいだから冷めないうちにさっさと食った方が良いんじゃない?」
「分かった〜すぐ行く」
この時の俺はまだ知らなかった。まさか真凜がガチでブチ切れてることに……