隠された少女の能力とは?
これはとある昔三大国が争いを始め間もない時のお話
私はレイチャ・カルセル 三大国の1つバルゼル王国の騎士貴族のカルセル家の娘として生まれた。
お父様はバルゼル王国騎士団長 クロノス・カルセル
息子いわば私のお兄様 バルゼル王国次期騎士団長 エルメス・カルセル
そしてお母様ロゼット・カルセルは私が2歳の時病気で死亡
私はお母様の記憶はあまりないけれどメイドや執事には
よく「奥様に似ていますね」と言われる
その言葉を聞く度お母様の事をよく知りたいと考える時もある
知りたくなった私はお母様の元部屋を見に来るも
そこには綺麗な百合の花や薔薇などの植物が咲いていた
過保護なお父様は中々私を庭へは出してくれない
温室など室内でしか遊ばせてくれない
理由を聞けば「お前はカルセル家の宝」などと毎回言われる
「なぜ私が宝なのですか?」と聞き返せば無言
すぐに追い出される
そして私が12歳の誕生日の前日
空襲がいきなり起きた
お屋敷は大きく揺れ城下町は酷く赤く燃えている
私達カルセル家のお屋敷は町より離れていて
まだ被害はないだが
町はお城に近く騎士貴族で団長のお父様、次期団長のお兄様は、急いでお城に向かわなければならない
私はメイドや執事に連れられ安全な地下室へと連れていかれた。
急な事で私は驚き疲れたのか眠りについてしまった…
恐らく1日ほど過ぎた頃私は起きた
すると空からの音はなくただ町の人々の叫び声だけは止まず聞こえてきていた
地下室から上がってみると1階の1部は破損してしまっているが暮らせなくもないお屋敷だった
町を見ると火災はやまず今では剣と剣の争いとなっている
「お父様やお兄様も戦っていらっしゃるのかしら」
私は不安げな声、顔で呟いた
「大丈夫ですよ、当主様や坊ちゃんはお強い方々ですから」
横から長年カルセル家の執事を務める
ハルバード・デルセンが元気付けようとしたのか話しかけて来た
確かにお父様やお兄様は毎日一緒に練習をなさっているけれど…だからと言って無傷で済むとは思わない。
カルセル家は人並み以上の剣術を持って生まれる
それを聞いた時少し絶望した
私は本当にカルセル家の人間なのかと
でも私はある物を見て少し安心した
それは……誕生日会で私に渡そうとしたのか木刀とお手紙だった
お手紙には不器用ではあるが良く愛が伝わってくる
お父様からの「愛してる」の文字
それを見た瞬間私の心は晴れほっとした
そして私達はお城へ向かった。
お城は結界が張ってあり護られているが
破損しているところも所々あるが周りと比べて凄く立派に建っている。
お城へ着いたらバルゼル王国の国王 バルザック・バルゼル陛下にご挨拶をし安全な部屋へと案内された
少々陛下とお話をする事になり私は陛下にお願いを聞き入れてもらいたいと願った
「出来ることならなんでもするよ、言ってみなさい」と陛下は優しく問いかけてくれ私はわがままではあるがお願いをした
「私を治療師として受け入れて頂けませんか?」とお願いした。
なぜなら私は10歳の頃誕生日にお父様にお願いしたのは
回復術式の本や回復魔法への勉強の本を頂いたため
それから勉強をし本全ての回復魔法を取得したからである
「私なら役に立てます!全力を尽くします!私は…」少し泣きそうな声で頑張って伝えた
「私は皆を!この国の皆を守りたいんです!」私は陛下の前に居ることを忘れ我の心のままに発言をしてしまった。
だが陛下はそんな無礼な態度を知らんぷりし
「君がそこまで言うのなら、この国の役に立ってくれ」と陛下は私に優しく話してくれた
その後も長い期間戦争が続き怪我人が出るものの
私の回復魔法の能力が倍増して
骨折すらも場合によってはすぐに治る者もいれば
時間がかかる者もいるけれどたった一日で全てを治し
素晴らしい評価を受けた
褒められるのが嬉しくなった私は
治療が終わり空き時間がある時にはこの国全体をこのヒールで包むことは出来ないかと研究や魔法の強化に明け暮れた
1年経っても戦争は止まず皆疲れ果てていた
だが私は研究に成功した。
ある日私は陛下に許可を得て国で1番高い塔へと昇ったそして私は唱えた
「聖なる大地よ、今ここに住み暮らすもの達の平和を取り戻せ natural grace(自然の恵み)!」魔法を唱え終わりと同時に
バルゼル王国全体に光が刺し薄く緑に光る結界が貼られた
この魔法は私のユニーク魔法
ユニーク魔法は決まった能力しか使えないが
私の場合何故か対象などを自分の意思で変える事ができるのだ
「レイチャ君は今何をしたのかい?」と陛下は驚きの反面好奇心旺盛で目をキラキラ光らせていた。
「あれは1年かけて研究し魔法の特性を上げ作り上げた私のユニーク魔法です。」落ち着きながら私は答えた
心の中で私は願った……
「またあの日のように笑ってお父様とお兄様、お母様そして
お屋敷の皆と共に暮らせる日が来ますように…」