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羽毛.他  作者: ナオユキ
2/3

羽毛

ふと見ると

衣服にくっつく

羽毛あり

白くきよけし

鳩にも似たり

  いずこより

  まいこみ来たり

  われ知らず

  さも霊の過ぎし

  あとを思わす

いつかにも

不意に現われ

腕につき

こたびと同じく

いずこかに消え

   首ひねり

   不思議に覚ゆ

   白き羽

   うちより外へ

   いずるがごとし




赤子より

われを守りし

きよきもの

証に残す

白純みの羽

   行き方も

   なき迷路にて

   きよきもの

   わが手をとりし

   証の白羽

おそるべき

奈落のまえに

きよきもの

つばさを張りて

われを飛ばしむ

   海を越え

   山こえ谷こえ

   きよきもの

   風にまい落つ

   軽き白羽





牢囚の

足にくくりし

鉄の枷

罪状書きは

山と積まれ

   返すあて

   四方を向くも

   なしつぶて

   いかる火の音

   耳にひびけり

独房の

壁も流せし

涙かな

おきて泣く朝

やまずに暮れる

   求むるは

   訴追をかわす

   弁護士なり

   彼ありてわれ

   公判に立てり





おそれるな

やみは宇宙に

はらわれた

太陽のぼり

草の芽はいで

   新しき

   人のいのちの

   つぼみなり 

   血潮は水の

   ごとくなりたり

耳にふれ

まことを述べる

きよきもの

証に残す

白純みの羽

   はなるれど

   我をはなさじ

   きよきもの

   証に残す

   白純みの羽    

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