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02 高笑いは悪役のお約束

私は一ヶ月前にこの世界にトリップしてきた。


「奴隷を100人作りなさい!」


 ”彼女”に拾われ突然いわれた言葉に呆然となった。だっていきなり目を覚ましたら超絶男前がいてその人が野太い声で女口調だったときの衝撃を想像してみてほしい。マジで引くねあれは。声もクラクラするような低音ボイスなのに!!ほんと残念だわ。だが気を取り直して発言した。


「あんた超男前だな」


 と発言した後私は始めての鉄拳制裁をくらったのである。


「わ・た・しは女!いい?」


 初の鉄拳制裁に涙目になりながら私はこくこくとうなずいた。このひと手加減ってものをしらないんですか。こんなひ弱そうな女の子にそんな筋肉バチバチの腕で殴ったら痛いってわかりますよね?わかりますよね?恨めしそうにみても”彼女”は鼻でわらっただけだった。


「めんどくさいわねほんと眷族への説明なんて要らないはずなんだけどあんたの場合そうともいってらんないし、いい?説明するから一回でおぼえなさいよ」


「あいあいあさー!」


その1

私は”彼女”の眷族となった

眷族というのはいわば手下みたいなものらしい


その2

私は吸血鬼というものになった

男限定であやつることができるらしい


その3

吸血鬼とは悪魔であり町にでればエクソシストに命を狙われるらしい


その4

私はそのエクソシストにやられて瀕死だったところを拾われたらしい

まったく記憶にはないけれど


その5

奴隷を100人つくることができたら解放してくれるらしい


 解放してくれる気があるのなら今すぐ解放してもいいんじゃないかとたずねたらそれはできないといわれた。なにがちがうのかよくわからないけど約束は守ってくれるらしい。ということは私の目標は奴隷を100人つくることである。ということはわかった。


「あのーひとつ質問いいですか?」


「なあに?」


「ここどこですか?」


「ここはわたしの……まあ、別荘っていうかんじのところね」


「はぁ」


「なによその気の抜けた返事は」


「いえ、そうじゃなくって。ここ異世界なんですか?」


 確信がほしくてきいてみた。


「は?……まさか、そんなばかな。いえそれなら説明がつくわね。ふふどうやら私はいい拾い物をしたようね。そうここはあなたの言うところの異世界になるわ。そしてこの国はエストラルド。他にも隣国はいくつもあるわその中でもこの国は一番の国力を誇っているといっていいわ。そして悪魔の天敵であるエクソシストの本部があるのもこの国よ。ちなみに貴女のほかに異世界人は現在はおそらくいないわ。そして貴女。自分が異世界人だと他の人にいうんじゃないわよ?もし吹聴しようもんなら国のお偉いさんが貴女をさらって一生牢に閉じ込めて傀儡とされることを覚悟なさいな。それぐらいにはめずらしい生き物なのだから。ま、いまは私の眷族となっているからよほどのことでもない限り大丈夫だとおもうけれどね」


 高笑いとともに去っていく”彼女”の後ろすがたになんだか嫌な予感がヒシヒシ感じられたが、もうどうじようもないやと諦めた。なんとかなるさきっと。

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