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詩集②

声。

作者: 桜ノ夜月

『助けてください』と

声が枯れそうなほど叫んでた。

私が居る意味なんて

こんなセカイには

もう無いのです。


声で繋がる世界。

罵声、陰口、理不尽な攻撃。

冷ややかな視線の方が

まだ信頼できるのです。

たくさんの優しい人に囲まれていても

このセカイが愛おしいと

嘘を吐く気にはなれなくて。

電子の海をさまようほうが、

生きていると実感できる。


愛で繋がる世界。

誰かに依存し、共存する世界。

愛し合うことは罪ではないと思うけれど

愛に敗れたものには

例えようのない生き地獄。


攻撃で繋がる世界。

あなたが私を嫌い、

あなたに習い、皆が私を嫌った。

信頼なんてものは無に等しい。

だってあなたが皆を率いた。

悲鳴をあげそうになる心を、

必死で押し止めて

顔に笑顔をはりつけて。

自分の本当の顔が

いつしか解らなくなっていた。



罵声、陰口、理不尽な攻撃。

『声』というものは恐ろしい。

口からついて出た言葉は

人の心にいつまでも

傷跡を残し続ける。



そんなものだ、と私は一人、

無機質な椅子に座り

自然なのか、不自然なのか解らない笑みを浮かべて

聞き慣れた陰口に

今日も耳を傾ける。



私は今日も




こんなセカイに

決して朽ちることのない

鋼の鎖で繋がれて。


無機質な机に

指を滑らせる。

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