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挫けし者たちに捧ぐ 無名漫画家 本日も原稿料未払いです 見下され続けて30年

原稿料未払い、作品無断使用は当たり前……。
無名漫画家の絶望と挫折、諦めと忘却。

無名がゆえに差別される職業……、
卑賎な自己と相克に打ちのめされ、
どんなに刻苦勉励しても、
結果がすべての世界では
評価されない。

ただ、見下されるだけ!

無名漫画家は寝転んで吠える。

辛酸に満ちた漫画道、
マッチ1本の明かりほどの小さな才が
揺れまくる……、

誰かに認められたい……、

悔しくて、悔しくて、
寝返りを打って、のたうち回り、
枕元に栗の花一輪、二輪……、

毎日が悶々とした不愉快な目覚め。
そして、また陽は昇る。

希望はいまだ見えず。
足元に蠢く黒い絶望。

売れたい、
ヒット作が欲しい、
……浅い感情だけだが
絶望の底をぼんやり照らす。

成功は自信、失敗は経験と
呟いては立ち上がるが、
時は残酷なり。

金なし、宿なし、人脈なし、
歯はぬけ、毛はぬけ、魂ぬけ……、
寂寞の思いと裏腹に、
心の奥から地獄の窯を
煮詰めたような憤怒の感情。

見下され続けた負け犬根性の
熱量だけで書き上げた7万文字。

こっそりと生きた証に墓石としてここに置く。

     孤立むえん (著)
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