表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/70

第53話 巨大ゴーレム アトラ=ヴァース

 春風に揺れる木漏れ日の中、リクは森の奥へと進んでいた。巨大ゴーレムを探しての旅。その道中、不意に彼の足が止まる。


 リク:「……ん? この木……なんだ?」


 一本の小さな木が、他の木々とはまるで異なる存在感を放っていた。細い幹は透き通るような緑を帯び、手で引っ張ると、まるでゴムのようにしなやかに伸びる。


 リク:「これ、木なのか……? 何か面白いから貰っていくか」


 実はこれはシフの幸運度アップのお陰によるもので、めったに発見できない世界樹の若木であり、国家級の交易対象物であった。


 リクはそうとも知らずに、町で手に入れたマジックバッグにしまい、先へと進んだ。


……


 リクは少し進んでは笛を吹き、ゴーレムがいないか確かめながら歩き続けた。


 リク:「……反応なし、か」

 

長年の風雨で苔むした大地を踏みしめながら、リクは苦笑する。


 リク:「こっちの方向にいると思ったんだけどな」


 するとそのとき、


 コロロ:「報告。微弱な信号を感知。巨大ゴーレム アトラ=ヴァース。コード番号:GV-01A(Golem Verse-01 Alpha)の認証コードと一致」


 リク:「えっ! 本当に? どこだ!?」


コロロは頭部の丸い目をキュイッと光らせ、森の奥――斜面を下った先の古びた遺構の方を指差す。


 コロロ:「座標、東南東。距離、オヨソ80メートル」


 リク:「……そっちが先に見つけちゃうの、ズルくない?」


 リクは肩をすくめつつも、思わず口元が緩む。


 リク:「でも、よくやった。お前、やっぱり頼りになるな!」


 ミニゴーレムは首を傾げるようにコクリと頷いた。


 リクは笛を吹くのをやめ、足早にミニゴーレムの示す方向へと進み始めた。やがて、古代の工匠が作り上げた巨体が、確かに眠っていたのだ。


 リク:「見つけた……これが、希望の一手になる」


 空を見上げるリクの目に、木々の隙間からこぼれた光が差し込んでいた。


 リク:「……久しぶりだな。巨大ゴーレム、いや、アトラ=ヴァース。お前にも、やってほしい仕事があるんだ。付き合ってくれるよな?」


 リクの言葉をコロロが通信すると

 アトラ=ヴァースは無言で、だが確かに頷いた――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ