第52話 蒼天の刃
春風が吹く丘の上。リクたちは王都ミレストへと向かう街道を見下ろしていた。
だが、その先へと進む前に、リクは一度、地図を見ながら立ち止まる。
リク:「……俺は、巨大ゴーレムを探しに行くから、一旦ここで別れよう。リリアとミルナは一旦故郷に帰ってくれ」
リリア:「あてはあるの?」
リク:「最初に会った森へ行って見る」
ミルナ:「じゃあ、ここからは一度別行動ね。次に会うのは一月後の王都ね」
……
リリアがファルベラの町に戻って数日。懐かしい空気の中で、彼女はかつての自分と向き合いながら、剣を研ぎ澄ませていた。
ある夕暮れ、父・ガルム=フレイと訓練場で対峙した彼女は、剣を交えることで自らの成長を証明する。そして、勝利のあと――彼女はその手に、代々伝わる一振りの剣を託される。
ガルム:「これが“蒼天の刃”。かつて、世界樹の枝すら断ち切ったと伝えられる伝説の剣だ。……だが、使いこなすには、技がいる」
リリアは目を見開いた。
リリア:「世界樹を……?」
ガルム:「ああ。その枝は神聖で、常の剣では傷一つつかぬ。だがこの蒼天の刃と、“青嵐断影”の技が合わされば――かの枝もまた、切り払える」
そう語るガルムの表情は真剣だった。
ガルム:「お前には、その力を継ぐ資格がある。今後、お前たちが進む道には……“世界樹の枝を断つ”という、選ばれた者にしか許されぬ試練があるかもしれん」
リリアは黙って剣を見つめる。そして、そっと鞘に納めた。
リリア:「わかったわ。私、この剣で……未来を切り開いてみせる」




