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第42話 ガルムの思惑

 朝霧がうっすらと遺跡都市を包み込む静かな朝。

 リクは早めに目を覚まし、屋敷の中庭に出た。


 昨日の湯と食事で回復した身体は軽い。今日は一日、バロックに鍛えてもらおう。そう思っていた。


 リク:「早速、 稽古、頼みます!」


 気合を入れて声をかけると、バロックの反応は意外なものだった。


 バロック:「教えることなど、ない」


 リクは面食らった。


 リク:「え? そんな、……」


 バロックは懐から一冊の古びたノートを差し出す。


 リク:「な 、なんで……、これは俺の国の言葉じゃないか……」


 そこには、日本語で書かれた“旧リディエル”に関する記録があった。


 バロックは静かに語る。


 バロック:「やはり読めるのか。ならば、お前に“盾の町へ行け”と伝えたのは、単なる防御の修行などではない。……ガルムは、気づいていたんだ。お前と“旧リディエル”、すなわち遺跡都市との関係にな」


 リク:「……俺と?」


 バロック:「そうだ。ガルムはお前の戦いぶりや、得体の知れぬ知識、そして精霊たちの異常な反応から、“異邦の者”だと感じ取っていた。だが、それだけではない」


 リク:「けど、それならなんでガルムさんは、そんな遠回しなことを?」


 バロック:「きっと、お前に正面から言っても、あれこれ考え込んで道を選び損ねる。ならば、盾を学べという大義名分で導いてやればいいと考えたのじゃろう」


 リクは空を仰ぐ。


 バロック:「ガルムは、自分では背負えなかった真実を、お前に託したんだ。――さあ、遺跡都市へ向かえ。そこに、お前が来た“本当の理由”が眠っている」


 リクは頷き、仲間たちのもとへ歩き出す。

すべての答えが待つその場所へ行くために――

 

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