第39話 勇者パーティーの誕生
ダンジョン都市ルゼンナ――リクたちが町を後にしてから、そう時を置かずして、ギルド本部に一本の緊急の連絡が入った。
「王都より伝達。新たなる《勇者パーティー》が結成されました」
その報せは、瞬く間にギルド関係者の間で広まった。
ルゼンナ支部のギルドマスター、グレヴェンは書状を手にしながら、眉をひそめる。
「勇者パーティー、ねぇ……。なら、リクたちは一体……何だ?」
グレヴェンは、窓の外を眺める。
かつての勇者は、王家の庇護のもと、正義の旗を掲げて魔王に立ち向かった。
しかしリクたちは、何者にも属さず、自由気ままに動きながらも、確実に人々を助け、成果を積み上げている。
グレヴェンは机に向かい、手元の報告書を整える。
そして一枚の手紙を取り出すと、こう記して封をした。
> 《要注意人物:リク一行》
分類:特別監視対象
理由:所属不明。能力異常。行動圏にて異変多発
備考:敵にすれば脅威。味方なら、これ以上に頼もしい者はいない
封筒の封蝋が乾くころには、もうリクたちは遥か遠く、盾の町リディエルへの道を歩んでいた。
彼らはまだ、自分たちが“世界の釣り合いを保つ者”として、伝説に語られることになるなど――知る由もなかった。




