第12話 シフとのクエスト
【クエスト:薬草の森・探索】
軽い足取りで森に入った俺とシフ。
シフは木の上にひょいっと登ったり、風を操って葉を吹き飛ばしたりと、小技が効く。
俺:「すごいなシフ。この葉っぱの下に薬草があるってわかったのか?」
シフ:「ふにゃ(当然)」
そうして順調に探索していると、道中でちょっとだけ強めの森狼が出てきた。
俺:「おっと、ちょっと強いか?」
シフ:「フシャァア!」
シフが軽やかに風の刃を放ち、俺はそれを横で眺めていた。
森狼:「キュィン!?」
――2秒後には戦闘終了。
シフには物足りないなかったのか、背後からいきなりシフが体当たりしてきた。
地面には砂煙が舞い、普通の人間なら吹っ飛んで骨が数本いってもおかしくない衝撃。
俺:「お、おぉっ……おぉ? 」
シフ:「ニャニャニャ!(運動不足! 遊んで!)」
俺:「お、おう?」
そう言うと、シフは高所からの急降下アタックをしてきた。風をまとってまさに弾丸だ。
――ゴォォォォォン!!
俺の頭に正面から命中。普通なら首がめり込むレベルだが……防御力∞の俺は直立不動のまま耐えた。
俺:「あー……ちょっと頭かゆかったから、ちょうどよかったかも」
シフ:「…………(バケモノ)」
※たぶん口がそう動いた。
---
その後も、シフの“運動不足解消あそび”は続いた。
もし誰かが見ていれば――たぶんこう思っただろう。
「……あの猫、暴走してるぞ! 止めろ! ……え、 無傷!? 何者なんだあいつ!!」
---
町に戻って報告すると、受付のミーナさんがぽかんと口を開けていた。
ミーナ:「……え、シフって、普通は“上級風魔法の訓練用”で中級者しか借りられないんですけど……?」
俺:「え、まじ? なんかよく眠そうだったし、初心者向けかと……」
ミーナ:「……やっぱりリクさん、感覚おかしいです……(尊敬の目)」
---
そうして、俺は無事に薬草クエストをクリアし、シフをギルドに返却した。
別れ際、シフが名残惜しそうに俺の足にスリスリしてきた。




