たんぱく質を摂り過ぎても太るだけだよねって話
トレーニングボリュームで、ビルダー並みの人以外はそんなにプロテインサプリを常食する必要ないよねって、そんなお話ですが。
プロテインサプリは色々と有効ですから、筋量維持や健康維持のために、摂取カロリーに気をつけて食べる分には素晴らしいものだとは思っています。
栄養補助食品ですからね。
それをふまえてのお話となります。
さて、夏になって皆さん薄着になったり、プールや海へとレジャーに行けば、水着になったりと肌を露出する機会の増える季節となりました。
となると増えるのがダイエット関連記事、1ヶ月で痩せるとか、簡単ダイエットの文字が踊りますよね。
そんな中、昨今は脂質や糖質は悪、たんぱく質は正義な記事も多く見かけます。
フィットネスブームも一段落したような気もしますが、このブームのおかげでプロテインサプリの一般認知度はとても上がったように思います。
奴隷がプロテインパウダーを食べ始めたのは今を去ること20年以上前の高校生の時でした。
ブレイクダンスのための体つくりにトレーニング中にろくな知識もないままに飲んでたんですが。
当時のプロテインパウダーは、不味い、臭い、溶けにくいの悪い方に三拍子揃った代物でした。
そりゃね、今の飲みやすくフレーバーがついて、溶けやすく加工されたホエイプロテインなんてなくて、はっきり言えば、ただの脱脂粉乳を水に溶かしてるようなもんですから、溶けないし、臭い、溶けないからすぐにダマになって、ダマになったとこが喉に貼り付くと猛烈に臭い。酷い代物でした。
買うにも、今みたいにコンビニでプロテイン関連商品は売ってませんし、パウダーがそこらのドラッグストアで売ってなんかいません。
スポーツ量販店まで行かなきゃなかったんですよね。
そして、プロテインを飲んでると、良くて鼻でバカにされる。悪いとステロイドと間違われて「何てもん飲んでんだ」と言われましたよ。
それが今じゃ、ダイエット記事にも、プロテインを飲もうなんて書いてある。時代は変わりましたねー。
ただ、トレーニングしてない人は勿論ですが、トレーニングしてる人でもプロテインを摂り過ぎではと思うことが結構あるんですよ。
今日はその辺りを、筋肉の肥大する仕組みなんかと併せて解説していきます。
さて、プロテインことたんぱく質は筋肉の材料になります。なのでトレーニングする人は勿論、ダイエットなどでも、たんぱく質を増やして糖質をへらし、脂肪を燃焼させよう、なんて記事を見かけます。
正直、何を言ってるんだろうと思います。
糖質1gのカロリーは約4キロカロリーです。脂質は8キロカロリー、そしてたんぱく質は4キロカロリーです。
糖質を減らした分をたんぱく質に置き換えるなら、摂取カロリーは変わりませんが、糖質と違い血糖値を上昇させませんから、確かにダイエット効果はあると思います。
ただ、過度に糖質を制限すれば、体は確実に老化しますから、適度にやる必要がありますね。
問題なのは食事の内容は変わらずに、プロテインサプリだけ追加しているような場合です。
トレーニングしてるから、摂取カロリーを増やしても大丈夫という方にも当てはまる話なんですが、多量に摂り過ぎたプロテインは脂肪になるだけです。
人間の体は脳や心臓を除けば、全ての細胞が新陳代謝しています。
骨や筋肉も日夜、壊されて、作られています。
骨は骨芽細胞(骨を作る細胞)と破骨細胞(骨を壊す細胞)の働きで古い骨が壊され、新しい骨がつくられます。
筋肉も同様に新しいものと古いものが置き換わります。
この働きが加齢や生活習慣などでバランスを崩し、作られる以上に壊されることで、筋肉が減り、骨が減少します。
骨粗鬆症や、加齢による筋肉減少から運動不全に陥るのは、こうした仕組みなんですが、反対に筋肉を増やすというのは、こうして壊される以上に筋肉を作ることなんですね。
筋肉を作るというのは、たんぱく質を筋肉に同化させることを言います(同化作用)。反対に筋肉がたんぱく質に分解される(壊される)ことを異化作用と言います。
私たちの体では、常にこの同化と異化が起きています。
筋肉を維持したり、増やすためには同化作用を強める必要があり、そのために必要なのはトレーニングなどの刺激です。
たんぱく質摂取を増やすだけでも、筋肉を維持する効果は認められています。
血中のアミノ酸(たんぱく質の分解物)濃度が高まれば、筋肉に同化され易くなるため、維持しやすくなるからです。
喩えるなら、工場のすぐ近くに部品工場があり、製品を作るための部品が常時、供給されているようなもです。
ですが、刺激(需要)がなければ、体は必要以上の筋肉(供給)を作ろうとしません。
必要ないのにつくっても、不良債権になるからです。無駄な筋肉は体にとっては燃費が悪いだけですから。
老化に伴い、食事量や運動量が減ると、体はそれに合わせて筋肉を減らすんですね。
さて、なので、やっぱり筋量を維持し、増やすにはトレーニングなどが必要です。
なので、トレーニングせずにプロテインばかりとっていても、筋肉は増えませんし、余ったたんぱく質はアミノ酸に分解されたあと、糖の代替物に再合成され、最終的には脂肪になります。
もし、糖質や脂質を極端に減らしていたとすれば、たんぱく質を脂質や糖質の代替物として扱い、体を維持しようとするため、確かに痩せます、というか、萎みます。
糖質は脳の栄養素であり、筋肉のエネルギー源です。脂質はホルモンを生成するために必要であり、これらが枯渇すれば、ホルモンバランスが崩れ、脳が正常に働かなくなり、筋肉は力を出せませんし、爪や肌が荒れて、髪はパサパサになります。
必要なたんぱく質が糖質や脂質の代わりに使われてしまう他、筋肉もたんぱく質に分解されて、糖などに変えられてしまいます。
筋肉を作るためには同化作用を促すためにテストステロン(男性ホルモン)の働きが必要ですが、ホルモンを作るには脂質が必要です。
グリコーゲンを溜め込みエネルギー源として使うことで同化作用が活性化しますが、そのためには糖質が必要です。
喩えるなら、工場には燃料(糖質)と材料(たんぱく質)と指示書(脂質・ホルモン)が揃ってないと製品が作れないといったところでしょうか。
トレーニングしている方で、体重のかける2倍のgでたんぱく質を摂ると教わっている方もいると思いますが、正直、だいたいのトレー二ーにはそんな量は必要ありませんよ。
奴隷も、そんな量のたんぱく質はとってないし、減量期を除けば、奴隷はプロテインサプリを摂ることをやめました。
プロテインサプリが悪いと言ってる訳ではありません。奴隷は加齢でトレーニングボリュームを落としました。それでもある程度は筋量を維持していますが、プロテインサプリを飲むほどのボリュームでは無いんですね。
リアルフードでたんぱく質をすこし多めに摂る程度でいい。
はっきり言えば、日本人ってたんぱく質を分解吸収する酵素が少ない人も多いし、牛乳に含まれる乳糖を分解できない人も多い。
元々が、肉食に向いて無いんですよね。肉食文化に体が馴染んでないんです。
なのにたんぱく質ばかり沢山とっても消化吸収できない。
なので、奴隷はかなり細かくわけてプロテイン摂取してましたが、トレーニングボリュームの低下に合わせてプロテイン摂取も辞めました。
トレーニングの見直しでプロテインも減らしましたが、現状では筋量を維持していますし、なんなら、増量期はしっかりと筋量を増やせています。
バランスよく、いっぱい食べて、しっかりと運動すれば、健康的な肉体は維持できるんですね。
生活習慣などで、リアルフードでバランスよく食べるのがむずかしい方や、カロリーコントロールのためにプロテインを使われる方は別として、毎日、バランスの良い食生活を実践できるなら、無理にサプリを使う必要はないですし、たんぱく質の摂取はビルダーのような体型でなければ、体重×1倍gで十分だと思うんですよね。
感想お待ちしてまーすщ(´Д`щ)カモ-ン