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幼馴染に告白された私、私も好きなので好きと言おうとすると振られると思ったみたいで私と死ぬか付き合うか選んでと迫られた  作者: シャルねる
本編

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25/49

好き

「そ、それじゃあ、脱がすから!」


 ソファから立って、目を閉じた状態の私に向かって瑠奈がそう言う。

 ……いや、脱がすって何? 何を脱がすの?

 私がそう疑問に思っていると、私の下着に手が伸びてき、脱がされそうになる。


「え……」


 私はそう呟き、反射的に後ろに下がってしまった。

 すぐ後ろにはソファがあったから、私はそれに足を引っ掛けて座り込んでしまった。

 瑠奈の手はもう、私のスカートの中には無い。


「なんで逃げるの」


 瑠奈がそう言ってくるけど、当たり前でしょ。逆になんで逃げないと思ったのかを聞かせて欲しい。いきなりスカートの中に手を入れて、下着を脱がそうとして、逃げない方がおかしい。

 いくら好きな人とはいえ……いや、好きな人だからこそ恥ずかしいでしょ。


「他の人は良くて、私じゃだめなの?」


 ……仮にどうしても脱がされるくらいなら、当然他の人なんかより、瑠奈の方がいいに決まってる。

 

「他の人よりは瑠奈がいいけど」


 だから、私はそう答えた。


「じゃあ、なんで……? なんで、私じゃない人に……? そんなに、私の事嫌?」


 私じゃない人に、ってどういうこと? もしかして、私が誰かに脱がされたと思ってる? ……いや、でもどこでそんな勘違いするんだろ。

 

「瑠奈の事好きだよ」

「嘘。だったら私以外にそんなことさせない」

「多分だけど、瑠奈は誤解してる」

「……誤解?」

「そう。私は誰にも脱がされたことなんて無い」


 一応そう言ったけど……全然的はずれなこと言ってたらどうしよう。


「……嘘。さっき、二回目って」

「二回目? ……それは、瑠奈が私の下着を借りることでしょ。昨日だって、私の引き出しから取り出してたし」

「え……も、もしかして、二回目ってそう言う……」


 逆にそれ以外に何があるって言うんだろうか。


「そうだけど」


 私がそう言うと、瑠奈が抱きついてきた。


「じゃあ、私以外の人に脱がされてないってこと?」

「当たり前でしょ」


 そもそも瑠奈にだって、脱がされてないし。

 取り敢えず、よく分からない誤解も解けた事だし、私は瑠奈に向かって言う。


「じゃあ、早く下着取ってきたら?」

「え……あ、それは……」

「何?」

「……う、ううん。と、取ってくるね」


 何故か瑠奈は少し残念そうな顔をしながら、私の部屋に向かった。

 ……今更だけど、瑠奈はなんで私の下着を脱がそうとしたんだろ。……流石にまだキスもしてないのに、そういう事は早いと思うんだけど、瑠奈はしたかったって事なのかな。

 

「れ、れーな……これ、借ります」

「そう。……瑠奈、こっち来て」

「え、う、うん」


 何気に私から瑠奈を呼ぶのって初めてかもしれない。……いつも瑠奈の方から来てくれてたから。

 

 瑠奈が私の隣に座って来てくれた。


「瑠奈、好き」

「……嘘」

「嘘じゃない」


 そう言って私は、瑠奈の唇に自分の唇を重ねた。


「――ッ!?」


 瑠奈がびっくりして、目を大きく開ける。

 私は、唇を瑠奈の唇から離し、言う。


「好きだけど……さっきみたいなのは、取り敢えずこれで我慢して」

「い、今……私、え? あれ……キス……した?」

「した」

「……そ、そう、だよね」


 そう言って瑠奈は顔を真っ赤にさせ、動かなくなってしまった。

 

「瑠奈、もう時間も遅いから、帰った方がいい」

「い、今それ言う!?」

「今時計みたから」

「わ、私分かんない」

「何が?」

「れーなの事……分かんない」


 まぁ、幼馴染でも分からないことくらいはあると思うよ。


「……今日は帰る」

「送って行く」

「……大丈夫。ちょっと、考えたいから」

「そう」

「れーなは、私の事好き?」

「好きって何回も言ってるけど」


 やっと信じてくれたって事でいいかな? まぁ、今回はキスもして、私も頑張ったし。


「……嘘」

「嘘だったらキスなんてしない」

「……じゃあ、もう一回していい?」

「好きにして」


 

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