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勘違い(瑠奈視点)

「だ、だから……触っちゃってごめん」

「いや、いいけど」

「え」


 いいの? もっと触っちゃっていいの? 


「瑠奈、もう私寝るから。おやすみ」

「え、れ、れーな!?」


 嘘でしょ? こんなこと言っといて、ほんとに寝るの?

 れーなは横になりながら私に背を向け、両手を自分の枕みたいにしながら、眠ろうとしてる。

 ほ、ほんとに寝ようとしてる……どういうこと? れーな、このまま触っちゃっていいってことなの?

 私はさっき反射的に離れちゃった距離を縮めて、れーなに後ろから抱きついた。

 れーなはそのまま何も反応してくれない……一応私も、ノーブラだから、勇気出して抱きしめたんだけどな。

 後ろから抱きしめてるんだから、当然れーなの背中に私の胸が押しつぶされる形になる。


 私はこのままれーなの胸を触ろうかとも考えたけど、もしもさっきれーなが胸を触ってもいいって言ってたのが、私の勘違いだった場合を考えて、もう一度聞くことにした。


「れーな?」

「何?」

「さっき言ってたことだけど……ほんとにいいの?」

「?……いいけど」

「そ、そうなんだ」


 なんでかは分からない。でも、れーながいいって言ったんだから、いいよね。

 私はゆっくりと、手をれーなの胸に持っていき、少しずつ、柔らかいれーなの実を触っていく。


「瑠、奈ッ?」


 れーなの声に珍しく戸惑いがある。

 そしてそんなれーなは、私の手を優しく握ってきた。まるで「何やってるの? やめて」と言うように。

 なんで? れーながいいって言ったんだよ? 


「れーな、好き、大好き」


 そう言って、ちょっとずつ膨らんできてた、れーなの胸の先っぽをつまんだ。


「んっ」


 すると、れーなの声が漏れ出る。……だめ、これ以上はだめって分かってるのに、私は太ももをれーなの股部分に持っていき……


「や、めて」

「――ッ」

 

 れーなのそう言う声が震えていた。

 私はさっきまで考えていたことが、嘘のように吹き飛んだ。

 違う……違うの、れーな。私、胸だけじゃ、満足出来なくて……違っ


「嫌、な訳じゃない」


 いつの間にか背中を向けていたれーなが、こっちを向いていて、私を抱き寄せてきながら、そう言ってきた。すると、私の心が一気に落ち着いてきた。

 でも、その言葉は嘘だよ。嫌じゃなかったらあんな反応しないよ。


「ただ、いきなりすぎる」

「そ、それは……我慢、出来なくて……」


 す、好きな人から胸を触っていい許可が出て、実際に触って、我慢できるんけないでしょ!

 

「……今度から、瑠奈と寝る時はブラジャー着ける」

「え……そ、それは、いつも通りでも、いいよ?」

「でも、我慢できなくなるんでしょ?」

「我慢するから!」

「反省してない?」

「ご、ごめんなさい」


 反省はしてる。れーなもかなり悪いとは思ってるけど。

 そう考えていると、突然視界をおおわれた。元から視界は真っ暗なんだけど、少し慣れてきたから、れーなが何をしてきたか分かった。


「反省してるなら、何も感じないでしょ?」


 そう言って、私の顔にれーなは胸を押し当ててくる。

 そ、そんなわけないでしょ! 反省してても、こんなの、だめに決まってる。だから、私は手を無意識のうちに腰に回して、強く抱きしめ、体を動かしてしまう。私の胸をれーなの体に、押し付けるように、何度も何度も。


「……それが反省してる人の態度なんだ」

「あっ、こ、これは……だって、れーなが……押し当ててくるから」

「もう、いいや」


 そう言って、れーなは普通に私に抱きついてきた。

 

「もう、ほんとに寝るから。変なことしないでね」

「……」


 私は何も答えられなかった。だって、抱きついてきた事で、れーなの胸が私の胸に当たってるんだよ!? この状況で何もしないでって……好きな人にこんなことされて我慢出来るわけないよ!

 

 だ、だめ。これ以上はほんとにれーなに嫌われちゃう。……我慢、我慢。……私も、もう寝よう。そう、目を閉じれば大丈夫……じゃない。だめ、目を閉じたら余計にれーなの胸を意識しちゃう。

 しかも、さっき私が弄ったせいで、まだれーなの胸が立ってる……あぁぁ、もう。ほんとにれーなは危機感が無い! 無意識でやってるから本当にタチが悪い。


 私は暗闇に慣れてきた目で寝息をたて出したれーなを見ると、可愛い寝顔があった。

 私の気も知らないで……れーなが私の事好きになったら、絶対今日のこと仕返しするから。眠る暇なんて与えないから。

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