噂話1
長くなるので1と2に分けます。(今回もアルフレッドいません)
「解放?何言っている。」
「そのまんまの意味だよ。レニーには全てを知って自分のこれからの生き方を選ぶ権利がある。」
「権利?俺はレニーを雇っているんだ。それはレニーも合意だ。」
「違うね。全てを話てはいないだろう?」
「青二才が。お前が首を突っ込めるような問題じゃない。」
「レニー、君の家族のことどこまで聞いてる?」
え?僕の家族のこと?
「一代貴族だと聞いています。」
「それしか聞いてないの?」
「僕の家族に何かあるのですか?」
「ほら、レニーは知りたがっているよ。」
「……」
「じゃあ僕が教えてあげる。こっちにおいで、レニー。」
そう言いながらジェリーは僕のことを手招きして隣に座らせる。
ここに座ると対面にいる旦那様が良く見える。今は俯いて何も言わないけれど。
「レニー、これから話すことでもしかしたら君が悲しむかもしれない。でも俺はこの話が真実だと思っている。君の淹れてくれたお茶でも飲みながらゆっくりと話そうじゃないか。君、お茶飲む?」
「いえ、大丈夫です。」
「も〜前みたいに友達同士砕けた感じで話してほしいなぁ、」
じゃれてくるジェリーに対して何も言わない旦那様。さっきまであんなに対抗心燃やしていたのに。
「まぁ、ゆっくりと元に戻ればいいよ。」
こほん、とわざとらしく咳払いをしてジェリーはゆっくりと話し始めた。
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