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君に出会わなければ!  作者: 扇風機
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始まり

 俺は切村類、酷いいじめを受けられていた。

 そこで、今日は遂に自殺する事にした。

「…」

 いじめていた人は、あれが楽しかったのだろうか。 

 けれど、もう俺は死ぬのだ!

 いや、やっと楽に成れるのだ!

 そうして俺は、他の人が呼び止める中、学校の屋上から飛び降りた。

 このときの俺は、これで死ねると思っていた。

 けれど、俺は神から英雄に選ばれてしまった。

「えっ…ちょまっ」

 俺は説明も無く異世界に飛ばされた。

 「嘘だ…」

 そう、そこには、沢山の魔獣たちがいたのだ。

「だっ…誰かっ…」

 すると、今度は足音がした。

 魔獣たちが一斉に後ろに振り返った。

 そこには軍服姿の少女がいた。

 魔獣たちは、あからさまに震え出した。

「今すぐその少年から離れなさい。そうすれば、今はみのがしてあげる。」

 すると、魔獣たちが逃げ出した。

「大丈夫ですか?」

 そういって、その少女は、銃を左手で持ち、右手を差し出してきた。

「私はマラーク軍所属、シャーレットと申す者。恐ろしい思いをさせてしまいごめんなさい。」

「なっ――」

 あまりにも衝撃的な体験に、俺は言葉が出なかった。

「本当に――恐ろしい思いをされたのですね。どちらから来られたのですか?」 

「えーと、その、遠くかな」

「遠方から!かなり疲れているでしょう。」

「ま、まあ…」

「ここで会ったのも何かの縁です。もし良かったら、我が王の城に来てくれませんか?」

「は、はい!」

「それと、君の名前は?」

「俺は…類だ」

「分かりました。『るい』ですね。ではどうぞこちらへ。少し歩きますが、城まで案内します。」
















「ここです。」

 そこには、とても大きなお城があった。

「どうぞ中へ」

 そうして入って行くと、美しい装飾がされた椅子に

独り、座っている少女がいた。

「王、様――」

 シャーレットの顔が一瞬で喜色に輝いた。それとは対極の顔をした少女がシャーレットに近寄る。

「シャーレット、この方は――」

「先程魔獣に襲われかけていた所をお助けした旅の方です。この方を城に泊まらせようと思って居るのですが…」 

「構わない。後で僕の部屋に連れて来てくれ。」

 ん?

 ちょっと待て。

 この少女が王なのか?

 俺が倒すべき者はこの少女なのか!?

 だめだ。全く分からない。

「君、こちらに来てくれ。」

「は、はい!」

 そうしてその少女にとある部屋に連れて行かれた。

 ガタン、とドアが閉まり、その音と同時に緊張が走る。

「自己紹介が遅れたね。始めまして、英雄候補。

僕の名前はアリス。この国の王だ。」

 何故俺の事を知っているのだろうか。

 いや、まず、それ以前に――

「君は、女の子だよね」

「そうだが」

「いや、なんでもない。」

「後、何で俺の事を――」

「ああ、それかい。僕が神に命令したからね。」

「えっ」

「という事は、俺が神に選ばれたのは――」

「ああ、私だ。」

「……」

「今、僕の国は誰かに侵略されていてね、その誰かが、許可も取らずに別世界にこの国を接続して居るみたいでね。だから英雄を作る事になったんだ。」

「なるほど…?」

「それと、今から君の脳に情報を送るよ。」

「えっ?……ぐっ!……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

 頭が張り裂けそうなくらい痛い。

「はぁ…はぁ…」

「これは君に魔法を沢山おしえてもらうためだよ」

「なんで…俺に…」

「なんでって、面白いからに決まっているじゃないか。」

 そう言って彼は笑う。

 本当、何言ってるんだこの子。

「という事で、今日から君は僕の(あるじ)だ。これからよろしく。」

「えっ…あのっ…」

 そう言って彼は俺を寝室にワープさせた。

 よし、きっと俺は悪い夢でも見ているんだ。 

 そうして俺は眠りについた。

 


 

 


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