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今年のダービー予想

「うーん、やっぱり難しいね」


「そうじゃな……中々当たらぬもんじゃ」


とある日の昼下がり、2人は買ってきた雑誌を見ながら話をしていた。


その雑誌とは何処のコンビニでもある競馬雑誌であり、今週は競馬界の中でもトップクラスに盛り上がるダービー特集を行っていた。


2人は賭けたりはしていないが、G1の一着の馬を予想すると言う楽しみ方をしていた。


しかし、去年のエリザベス女王杯から荒れに荒れている競馬界隈である。


2人はここに至るまで全く予想が当たっていなかった。


辛うじて2人の予想が当たったのは天皇賞・春、春天とも言われるG1レースのみだったのだが……


「まぁ、正直あれは予想しやすかったよね」


「前年の菊花賞において3000を走れる事を証明しておったからのう。

歴代の戦績においても圧倒的に菊花賞馬が春天を勝つ事が多かったようじゃ」


「やっぱり3000メートル超えは選ばれた馬にしか許されない世界か……」


普段から競馬を見ていない2人としては偶にこうして本を買って付け焼き刃の知識を得るだけなのである。


「牝馬は二冠達成したからのう。

やはり、ここはクラシック三冠の夢が見たいのじゃな」


「ああ〜それは理想だよね。

更なる夢としてはクラシック、牝馬の両方で同時に三冠馬が生まれる瞬間とか……あれ?

今までに同時に三冠馬が誕生した事ってあったっけ?」


「実は一昨年の2020年に牡馬、牝馬共に無敗の三冠馬が誕生しているのじゃな。

実の所、長い歴史の中でクラシック三冠馬は八頭。

牝馬三冠馬は6頭しか出ておらぬ……やはり、ゲームのように簡単に勝てると言うものではないという事じゃな」


「勝負事だから仕方ないよね。

それだけに価値があるって事なんだろうけど」


「うむ、その通りじゃな。

そして勝負事であるからこそ、例え三冠が阻まれる事があっても、その時に勝った馬を恨むような事があってはならぬと思うのう」


そう語るマオの瞳は何処か悲しげであり寂しげだ。


過去に記録を阻んだが為にヒールと呼ばれた悲しい馬の事を思い出しているのだろう。


「そうだね。

全力で応援した上で予想が外れても勝利した馬と騎手には祝福を。

スポーツマンシップに則った応援をしないとね」


「その通りじゃな。

競馬はギャンブルである前にスポーツなのじゃから、気持ちよく観戦せぬとな。

と言うわけで今回は二冠達成の夢を見ると言う事でいいかの?」


「オッケー。

それじゃ配信でもその方向で」


こうして2人はお互いの考えを合わせて配信を開始する。


有識者のファンと色々と予想し合うというコミュニケーションを楽しむ為に。

というわけで私の今年のダービー予想はジオグリフです。

初ダービーの頃は頭が真っ白になってしまった福永騎手もダービー三連覇がかかっているので頑張ってほしいですね!

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