ライブに向けて ダンスレッスン編 2
2022/04/30 誤字報告受け付けました。
いつもありがとうございます。
「何故、そちら側の者が降りてきておるのじゃ……と、今更聞くのも野暮かのう。
以前は弁財天も来ておったしのう」
「はぁ〜ユウちゃんとマオちゃんで非現実的な事も把握はしていましたが……実際に神様を見る事になるとは思いませんでした」
そう言う蝶子の視線の先では、未だにアメちゃん先生が2人にレッスンをしている所であった。
「いや、私も一応は一柱なのですが」
「ルーナちゃんの場合は同じVの仲間ってイメージの方が強かったですから」
「同じ仲間だと思われてるんだから良い事だよ。
それで、何で神様がダンスレッスンに来てるの?」
「私が仲良くさせてもらっている神様がいるのですが、彼がこの界隈を広めて天界では割とブームになっているんですよ。
それで音楽ライブをやる事が知られると色んな神様が講師に立候補してきまして……この後も順番に来る予定です」
「それはラッキーな話っスね。
音楽の神様とかも来られんスか?」
いつの間にか椅子を持って来て話に入り込んできたのはナコであった。
ナコは楽器演奏もある為にダンスのパートは抑え目になっていたので、レッスンも短めに終わったのである。
「一応、弁財天を始めとして世界中の神様が名乗りをあげていますね。
そもそもですが、中位から下位の神というのは大概が音楽と舞踏を嗜んでいますからね」
「人間界でも神様に捧げるのは幾らかの収穫物と音楽に踊りが定番っスからね。
これは世界中でほぼ共通してる話っスよね、マオ先輩?」
急に話を振られたマオはスマホで情報を検索し、出てきた情報を皆に見えるようにテーブルに置く。
「軽く調べてもこのように出てくるからのう。
神への捧げ物は踊りと音楽と相場が決まっておる。
また、アメちゃん先生が話している通りに天照が天岩戸に閉じこもっていた時も、その前で祭りを行い踊りや音楽で騒いでおったらしいからのう。
神話においても上位の神を満足する為に作られた音楽や踊りの神がおるくらいじゃよ」
「まぁ、そう言う方達が協力してくださると言う事です。
ぶっちゃけ上位の神様って基本的に閉じこもっておられますので、中々演奏の機会が無くて暇らしいんですよ」
「神話に出てくる上位の神様ってアレでしょ?
何か大きな出来事が無いと出てこないイメージだけど」
「そのイメージで間違い無いですね。
日本なら大地震とか富士山の噴火クラスの話でも無い限り出てこないかと」
「それは間違いなく暇であろうな。
まぁ、妾達にとっても悪い話では無いので素直に教えを請おうでは無いか」
「というわけで休憩は終わりにして練習再開しようか。
あの2人も追いついてきたから通しで練習した方がいいでしょ」
そう言って椅子から立ち上がるユウに続いて他のメンバーも立ち上がり居残り組に合流する。
こうして音楽ライブに向けて力強い助っ人を得たくじよじメンバーは、ライブに向けて順調にレッスンをこなしていくのであった。
因みに日によって別の神様が来られる予定です。




