太古のオンラインゲーム 2
2022/04/12 誤字報告受け付けました。
いつもありがとうございます。
皆様の応援のおかげでPV数が140万を突破しました。
感謝の極みでございます。
「それでこれは具体的にはどのようにして遊んでおったのじゃ?」
「そうねぇ……私が遊んでいたのはこのロボットアニメの戦争を題材にしたゲームだったのよ。
元々一年で集結した戦争を一月毎の大きな戦場をピックアップして舞台にしていたのよ」
里中はそう言うと持っていた雑誌を開いて後ろのページを開いた。
「こんな風に今月の戦場はここが舞台で各地に番号が振ってあるの。
それで次のページだけど、自分が乗れる機体とそれに必要なコストが書いてあるわ」
「ふむふむ、なるほど。
ここから乗りたい機体を選べるって訳だね」
「あとはキャラクター作成のルールね。
初期の階級や使用できるポイントがあるの。
新規キャラはここを見て一から作り上げるのよ。
逆に先月の戦いを生き抜いたキャラクターは手に入れたポイントで新しい機体に乗ったり、自分の機体をカスタマイズしたり、昇進したりと色んな事が出来たわね」
「ほう、昇進も出来るんじゃな。
しかし、生き抜いたと言う事は……」
「当然戦死する事もあったわよ。
機体が壊されなければ無事に帰投したってことになるけど撃墜されると不味いわね。
脱出装置の有無なんかで生存率が変わった筈よ」
「意外としっかりしてたんだ。
昇進は何か意味あるの?」
ユウが尋ねると里中は本の一文をユウに見せた。
「ここに書いてある通り、カスタマイズはある程度階級が無いと出来ないわ。
それに機体を自分のカラーに塗り上げたりも出来るわね」
「エースパイロットと言った感じで良いではないか。
そう言えば戦場の各地に番号が振ってあるのは何なのじゃ?」
「これは自分の移動範囲の選択ね。
何処をどのように移動するか、3つ選択して決めるの。
それに合わせて戦いも積極的に参加するか消極的に参加するか決めれるわ。
原作で主人公達が戦った場所なんかは危険も多いけど見返りも大きいわね」
「ふむ……よく出来ておるのう。
例えばじゃが、戦果によってここに乗っていない機体を手に入れる事もあるのかのう?」
マオの発言に里中は驚いた顔で答える。
「あら〜よく分かったわね。
私には無かったけど、人によっては実験部隊に転属になって試作機を与えられた人もいるみたいよ」
「うわ〜話を聞けば聞くほど面白そう!
僕もやりたかったなぁ」
「残念だけどこの企画をやっていた雑誌は廃刊になっちゃったからね」
ユウの一言に寂しそうな顔で答えて本を閉じる里中。
里中の言う通りにこの雑誌は既に廃刊になっており、新しいものは手に入らない。
そんか思いが彼を少しノスタルジーな気分にさせたのかもしれない。
「今は全てがパワーアップしたオンラインゲームがあるでしょう?
そちらを楽しみなさいな」
「こちらはこちらで趣がありそうじゃがのう」
「忘れた頃に返事が届くのが良かったわね。
さ、思い出話はこれくらいにして……何かゲーム探しているんでしょ?
私も手伝ってあげるわ」
「やったー!社長が勧めるゲームなら間違いないね」
「何が出てくるか楽しみじゃのう」
こうして三人は倉庫の中へと足を踏み入れた。
その際にユウ達が持ってきた雑誌とハガキは、里中の手によって大事に保管されるのであった。
自分がやっていたゲームは数千人は参加していると言う話だったので規模は本当にオンラインゲームだったと思います。
因みにロボットが活躍する世界で最初から最後まで戦闘機乗りを貫きました。




