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ホラー系TRPG回 ドラマパート 8

慎重に地下への階段を降りていく3人。


その先は薄暗い通路となっていた。


その通路を真っ直ぐに進むと右へと曲がる角が見えてきたのだが……


「ストップ!

何か変な音が聞こえマース」


先頭を歩く猪飼姉弟を制止するオリー。


2人の耳には何も聞こえなかったのだが、オリーが言うにはびちゃびちゃという妙な音が聞こえるらしい。


そこで3人はゆっくりと角を伺ったのだが……


「うわっ、何だあれ?」


「!?」


「見つかるとマズそうデースね」


その先には黒いヒキガエルのような生き物がいたのだが、その身体は常に変形して液体がボタボタと垂れ落ち、その垂れ落ちた液体が動いて本体へと戻っていくという一見して理解できないものであった。


「あ……あ………」


オカルトに慣れているゆうまと父の仕事柄、危険な話を多々聞いて育ったオリーは平然としていたのだが、このメンバーの中で一番普通な感覚を所持していたまゆは、その生き物を見て諤々と身体が震えるのが止まらなかった。


彼女の心に湧き上がるのは人間が原初から持ち得た恐怖。


その謎の生き物は原初の恐怖を凝縮した塊にしか見えなかったのだ。


「お姉ちゃん、大丈夫?」


「まゆ……しっかりしてください」


「はぁ……はぁ……うん。

な、何とか大丈夫みたい」


信頼する弟と、過ごした時間は短くとも親友と呼べるほどの仲になったオリーに支えられたまゆは少しずつ平静を取り戻していく。


「ここは僕たちが見てるからお姉ちゃんはアレをなるべく見ない方がいいかもね」


「他のところでは頼りにしマースから、ここは任せてくださーい」


「……うん、ごめんね。

任せたよ」


こうして2人は不気味な生き物を見張っていると、それは少しずつ移動して通路の奥へと消えていった。


「奥に行ったみたいだから大丈夫だと思う。

近づいてるかどうかを判断するにはオリーの耳にかかってるから頼んだよ」


「オフコース!

それよりも先に進みまショー」


こうして先程の生き物がいた通路にやってきた3人だったが、そこには部屋へと通じる扉があった。


「入ってみようか」


「あの生き物をやり過ごせるかもしれないし良いと思う」


「オッケーでーす」


こうして3人が部屋の中に入る。


部屋の中は電気がついており中には様々な資料が置いてある机のある、いわゆる研究室と思わしき部屋であった。


更に部屋の隅の方にはカーテンのかかった箱があり、中では何かがゴソゴソと動いていた。


「ここって岡崎教授の研究室じゃないかしら?」


「タイミングよく誰もいないみたいだし今のうちに色々と探してみようか」


こうして3人はたどり着いた研究室の中を探索する事にしたのであった。

やっと神話的な生き物出せました。

みんな大好き落とし子君です。

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