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ホラー系TRPG ドラマパート 5

誤字報告受け付けました。

いつもありがとうございます。

客室に眼鏡をかけた男性を連れて月穂が入ってくる。


その人物はゆうまが持っていたオカルト雑誌に載っていた岡崎教授であった。


「やぁやぁ、お待たせして申し訳ないね。

ええっと……」


「教授から見て左から猪飼ゆうま様、猪飼まゆ様、オリー・ビー様です」


「そうそう、そうだった!

よろしく頼むよ。

今日は珍しい曰く付きのアイテムを持ってきてくれたとか。

早速見せてもらっていいかな?」


「は、はい」


ゆうまは緊張しながらも背負ったリュックから水晶玉を取り出した。


「むむむ……これは……月穂君はどう見るかね?」


「驚いた事に本物のようですね。

非常に強い力を感じます」


「やはり君もそう思うかね?

ゆうま君と言ったね……すまないがこれを少し預かっても良いかな?」


「はい、大丈夫です」


「ありがとう。

月穂君、これを研究所に。

解析が終わるまでは良ければこの屋敷を我が家だと思って寛いで欲しい」


「私はお客様を客室まで案内しますので水晶玉は教授がご自身でお持ちください」


「そ、そうだな。

これは危険なものではないだろうね?」


「ご安心を。

軽い見立てで申し訳ありませんが防御的な儀式魔術の媒介となるアイテムのようです。

こちらの布に包んでおきますのでそのままお持ちください」


「おお、相変わらず気がきくな。

では、これは私が運んでおこう」


岡崎教授は布に包まれた水晶玉を持ち上げるとそそくさと部屋を出て行った。


「それでは御三方は私が客室までご案内します。

部屋には余裕がありますので一部屋ずつ使用できますが、如何なさいますか?」


「全員同じ部屋で大丈夫です!」


月穂の問いにまゆが食い気味に答える。


この怪しい館で分断して行動をするのは得策では無いという判断からだ。


「分かりました。

それではご案内致します」


月穂に連れられて3人はロビーまで戻ってくる。


そのまま正面玄関から真っ直ぐにある大階段を登って2階へと上がっていく。


そのまま左側の奥の通路を進んでいくと左側に扉が3つ、右側に扉が1つあるのが分かる。


「右は食堂、左が客室でございます。

一番景色が良いのが奥の部屋なので、そちらで如何でしょうか?」


「私達は何処でも大丈夫ですよ」


「では、そちらの方へ」


月穂に案内された部屋は物語で読む貴族の部屋のような豪華な部屋であり、中は3人でも広すぎる程の大きさであった。


「この部屋を自由にお使いください。

待っている間退屈なようでしたらご自由に探索されて構いません。

ただ、先程ゆうま様が持ち込まれた水晶玉の解析をしていますので大きな音はご遠慮願えると助かります」


「分かりました。

わざわざありがとうございます」


「いえ、それでは心安らかにお過ごし下さい」


そう言って月穂は部屋から出て行く。


気配が遠かったのを確認してから、3人は現在の状況について相談し始めた。


「とりあえず自由に探索していいって言われたから色々見て回るとして……さっきのやりとり疑問に思わなかった?」


「え、何が?」


「ん〜まるで教授の方が月穂に学んでいるようですネ」


「言われてみれば確かに」


「そう、何をやるにも月穂さんに確認を取って全部答えてもらってたでしょ。

あれじゃ立場が逆よ」


「じゃあ月穂さんの方が怪しいって事?」


「現状じゃ何とも言えないわね。

仮にだけどオリーの父親が行方不明な事に関わっているとしたら自由に屋敷を見て回っていいなんて言うかしら?」


「……分からない」


「分からないなら分かるように調べれば良いだけネ!」


「そういう事!

ほら、ゆうま。

早速屋敷を探索するわよ」


「分かったよ、姉さん」


こうして3人は様々な疑問を持ちながらも屋敷内の探索を始めた。

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