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ホラー系TRPG回 ドラマパート 4

「こちらが岡崎が現在研究所にしている建物です」


月穂によって案内された3人の目の前には巨大な洋館が建っていた。


「ひ、広いお屋敷ですね」


想像していたよりも遥かに大きな建物に尻込みしたゆうまが思わず呟く。


「ゆうま様のように曰く付きのアイテムを持ち込む方は多数いました。

それらを精査する為にも大きなスペースという物が必要だったのです」


「なるほど。

最近もそう言った人達が来られたりしたのですか?」


「……いえ、ここ2週間で訪ねてこられた方はおりませんね」


「………」


咄嗟の機転で情報を引き出そうとしたまゆの一言に表情を崩さずに月穂は答えた。


普段は明るいオリーが様子を探るように2人のやりとりを見ていた。


「さて、入り口で立ち話も何ですから中にどうぞ」


そう言って月帆が先導して屋敷の中を案内していく。


その後ろを進みながらオリーが先ほど感じた事を2人に小声で伝える。


「私の感じた印象ですが人が来ていないという話はウソだと思いマース」


「そんな事が分かるの?」


「ダディはアーミーでは信頼の出来るバディが大切言ってたネ。

だから相手を信頼できる見るために嘘の見抜き方教えられまシータ。

多分……あの人はウソをついてマース」


そんな風に情報を共有したところで月穂が扉の前で足を止める。


その扉をノックしたのちに開くと、中には中央に大きなテーブルのある部屋であった。


「ここは客間です。

いま岡崎を呼んで参りますので少々お待ちを。

それと飲み物を持ってまいりますがご希望はございますか?」


「あ、すいません。

私達、今日は弟のオカルト実験に付き合ってて自前で飲み物を用意しなければいけないんです。

ね、ゆうま」


「え、あ、はい。

ええっと……テストの点が上がるためのおまじないなんですが」


「そうですか……それでは前にグラスを置かせていただきますのでご自由にお使いください」


「お気遣い感謝します」


そう言って月穂が3人の前にグラスを置いて部屋に出ていく。


扉が完全に締め切ったのを確認してから、まゆがゆうまの肩を叩いた。


「私の咄嗟の嘘に合わせるなんてやるわね」


「オリーの話が本当なら警戒するに越した事はないからね。

飲み物に何か仕込まれていたら全滅だよ」


「2人共息のあったコンビネーションネ」


飲み物にクスリでも混ぜてあれば大変な事になる為に上手いこと言って断った2人は、この後も息のあったコンビネーションをオリーに見せた。


「それじゃ、僕が扉の前で音を聞いてるから姉さんはいつも通りに」


「了解!

オリー、とりあえずこの部屋を家探しするわよ」


「オッケーよ」


こうして2人は客室をくまなく調べた。


だが、部屋には高価な調度品が多く見られるぐらいで特に変わりはない。


そうこうしているうちに足音を聞き取ったゆうまの合図によって3人は慌てて座席に戻り、この館の主人を待つ体勢を整えたのであった。

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