#三国教授の講義 ウマ編 4
2023/06/10 誤字修正受け付けました。
いつもありがとうございます。
「次に馬というものの価値なのですが、サラブレッドの話から紐解いているので農耕馬ではなく軍事用に使われていた馬の話をしましょう。
騎兵に使われている馬というのは当然ながらその使用目的用に鍛えられています。
騎兵というものは馬に乗れるものの育成と馬自身の育成が必要になるので時間とお金がとてもかかります」
「漫画やゲームでは騎兵○千人なんて簡単に説明しているけど、実際にそれだけ揃えるのはとても大変だという事だね」
・数字で書く分には簡単だな
・よく見はするけどね
「そうですね。
更に馬の方が絶対数は少ないのですから人間よりも貴重です。
将を射んとすれば先ずは馬から……という言葉がありますが、現実的に考えても馬をやられるというのはコスト面において非常に痛手というわけです」
「嫌な言い方だけど人間の兵士は補充が効くけど鍛えられた馬の補充は出来ないということだね」
・事実だけど世知辛い
・馬の方が価値が高いか
「はい、その通りです。
現代人の感覚で文献を読んでいるつい流しそうになりますが、馬というものはそれだけ貴重であり、買い集めていたりすると直ぐに噂となって周りの諸侯を警戒させる事になります。
馬を集めるということはそれだけ分かりやすい軍備増強という訳ですね」
「そういえば三国志で張飛が馬泥棒するシーンがあるけど」
・あったな
・劉備が居候してた時か
「創作の可能性が高いので簡単に流されていますが、あれを本当にやっているのだとすれば相手側は激怒して劉備達が攻撃されても文句は言えない行為ですね。
優れた馬というのは宝石や名刀、傾国の美女すら超えるほどの価値を持ちます。
赤兎馬を貰い感動した呂布が養父を殺して董卓の元についたのもこういう背景があるのです」
「現代で言うなら最高級のスポーツカーを貰ったようなものかもしれないね」
・それは裏切っても仕方ないか?
・なんとはなしに読んでたけどそんなに価値があるのか
「ええ、しかもそのスポーツカーは職人の手による完全オーダーメイドぐらいの価値はあるのではないでしょうか?
馬を飼育する上でもう一つ考えなければいけないのは食料です。
馬は人間より身体が大きい分だけ遥かに多くの量を食べます。
食料の供給が安定した国でなければ安定した育成は望めないでしょうね」
「なるほどなるほど……それじゃ、この時代に曹操が行なっていた屯田制は馬を育成する上で相性が良かったのかもしれないね」
・なるほど
・確かに
「この時代は不足した食料は他国を襲って調達すれば良いと考える中で、自国の食糧生産率を上げ、攻め取った地域から徴発せずとも戦い抜く力を付けていましたので、馬の育成に一役かっていた可能性は大にあるでしょう」
「買うのも育てるのも大変だね」
・現代ほどの設備もないだろうしない
・育成マニュアルとかも無さそう
「それが分かっていただけたなら嬉しいです。
それでは長くなりましたので今日の講義はこの辺りで終わることにしましょう」
「最初は講義ってどうなるかと思ったけど普通に面白かったよ」
「私も中々楽しめた時間でした。
それではチャンネル登録と高評価よろしくお願いします。
概要欄にはユウさんのチャンネル詳細もあるのでぜひ遊びに行ってあげてください。
それでは、皆さまお疲れ様でした」
「おつかれさま」
・おつかれさま
・おつかれさまです